
バイクに乗るときの服装は、安全性や快適性を重視するだけでなく、街中でも違和感のないファッション性が求められる時代になりました。
とはいえ、どのような服を選べばいいのか、季節ごとの装備はどうすればいいのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、バイクに乗る際に意識したい基本の服装ポイントから、季節やシーン別のスタイル、おしゃれに見せるための工夫、そして初心者にもおすすめのブランドまで、バイクファッションの魅力と実践的なコーディネート術についてご紹介します。
目次
バイクファッションとは?安全性とおしゃれを両立するスタイル

バイク専用ウェアとカジュアルの融合
近年のバイクファッションは、プロテクション機能を備えた専用ウェアと、日常着としても使えるカジュアルウェアをミックスしたスタイルが主流です。
走行中の安全性や快適性を守りながらも、街中で浮かないファッション性を保てる点が魅力です。
特に“街乗り”を重視するライダーにとっては、見た目と実用性を兼ね備えたコーディネートが求められています。
安全性を考慮した機能性素材の選定
バイクファッションの基本は、安全性を確保するための素材選びにあります。
耐摩耗性に優れたナイロンやケブラー、風を通しにくい防風素材などが代表的です。
また、肩・肘・背中・膝といった部位にプロテクターが内蔵できる構造のウェアも多く、安全性能を高めながらもシルエットを崩さない設計が施されています。
ファッション性にも妥協しないスタイル選び
バイクに乗るときの服装は、安全性や機能性に加えて“おしゃれに見えること”も重要な要素です。
ライダースジャケットやミリタリーパンツ、レザーブーツなど、男らしさや無骨さを演出できるアイテムが定番です。
また、黒・カーキ・ネイビーなど落ち着いた色味を選ぶことで、汚れが目立ちにくくスタイリッシュな印象を与えることができます。
街でも自然に馴染む“日常対応型”バイクスタイル
ツーリングや郊外だけでなく、通勤や買い物など“街中”を移動するシーンにも適したバイクファッションが求められています。
見た目には普通のジャケットやパンツに見えても、内側にはプロテクション機能を備えた設計のアイテムも多数登場しており、ファッション性と安全性を両立させる選択肢が広がっています。
バイクファッションは機能と美学の融合
バイクファッションは単なるライディングウェアではなく、「安全」「快適」「おしゃれ」を兼ね備えた“走れるスタイル”です。
機能性をしっかり備えながら、街でも違和感のないコーディネートを意識することで、日常に馴染むバイクスタイルを楽しむことができます。
ライダーにとってファッションは、走るための装備であると同時に、自分らしさを表現する手段でもあるのです。
バイクに乗る服装で意識すべき基本ポイント

肌の露出を避ける
バイクに乗る際は、転倒や事故のリスクを考慮して、肌の露出は極力避けることが基本です。
半袖やハーフパンツといった軽装では、万が一のときに大きな怪我につながる可能性があります。
春夏でも長袖シャツや長ズボンをベースに、メッシュ素材や通気性の高いウェアを選ぶことで、安全性と快適性を両立できます。
安全面を重視(プロテクターやパッドの活用)
安全なライディングには、プロテクターの着用が欠かせません。
特に、肩・肘・膝・背中などの部位は転倒時にダメージを受けやすいため、ジャケットやパンツに内蔵されたパッドやプロテクターを活用することが重要です。
近年では、外見がスタイリッシュなままプロテクション機能を備えたアイテムも豊富に登場しており、初心者でも取り入れやすくなっています。
防風・防寒・通気性のバランス
バイクは走行中に強い風を受けるため、気温よりも寒く感じやすいのが特徴です。
そのため、防風性や防寒性を備えたアウターが必須となります。一方で夏場には、通気性の悪いウェアでは熱中症のリスクが高まります。
季節や天候に応じて、インナーやジャケットの素材・構造を調整することが、快適なライディングを実現するポイントです。
バイクに適したシルエットや動きやすさ
バイクに適した服装は、見た目のおしゃれさだけでなく、操作性や快適性にも配慮する必要があります。
あまりにタイトすぎる服は動きにくく、逆にダボついたシルエットは風でバタつきやすくなります。
適度に身体にフィットしながらも可動域を確保できるシルエットが理想です。
また、ライディング姿勢を想定した設計のウェアを選ぶことで、長時間の運転でも疲れにくくなります。
【季節別】バイクに乗るときのおすすめ服装

春・秋:気温差に対応できる重ね着スタイル
春と秋は一日の中でも寒暖差が大きいため、重ね着によって体温調節がしやすい服装が適しています。
風を通しにくいメッシュジャケットの下にインナーダウンを仕込むことで、朝晩の冷え込みにも対応できます。
昼間はインナーを脱ぐだけで快適に過ごせるのもポイントです。
また、パーカーにライダースジャケットを重ねるスタイルも人気で、防風性とカジュアルさを両立できます。
グローブやネックウォーマーといった小物を加えることで、さらに快適なライディングが実現します。
夏:通気性とUV対策を意識した軽装備
夏場は熱中症や日焼けへの対策が欠かせません。
風通しの良いメッシュジャケットやメッシュパーカーを着用することで、走行時に涼しさを確保できます。
また、バイクに適したライディングジーンズや、通気性の高いカーゴパンツを選ぶことで安全性と快適性の両立が可能です。
さらに、アームカバーやネックガードなどの小物を活用すれば、直射日光や紫外線から肌を守ることができます。
冬:防寒と防風を意識した重装備
冬のライディングは、冷たい風に長時間さらされるため、防寒対策が最優先となります。
中綿入りのバイクジャケットは防風・防寒の両方を備えており、体温をしっかりキープしてくれます。
インナーにはヒートテックなどの機能性素材を重ね、防風性の高いパンツと合わせて着用することで、冷えから身体を守ることができます。
また、冬用グローブやネックウォーマー、シューズカバーといった防寒小物も重要で、体の末端をしっかりと温めることが快適なライディングにつながります。
おしゃれに見えるバイクファッションのコツ

ミリタリー・アメカジ・ストリート要素を取り入れる
バイクファッションをおしゃれに見せるためには、定番のスタイル要素を上手に取り入れることが効果的です。
ライダースジャケットはもちろん、ミリタリージャケットの代表格であるM65や、無骨な印象を与えるエンジニアブーツ、ヴィンテージ感のあるデニムなどは、バイクと非常に相性が良いアイテムです。
これらの要素を取り入れることで、ファッション性を損なうことなくライディングスタイルを構築することができます。
黒・カーキ・ネイビーなど汚れが目立たない色を選ぶ
バイクに乗っていると、排気ガスや道路の汚れが服に付着しやすいため、色選びも重要なポイントです。
黒・カーキ・ネイビーといったダークトーンは汚れが目立ちにくく、かつシックでスタイリッシュな印象を演出できます。
また、これらのカラーは他のアイテムとも組み合わせやすく、落ち着いた雰囲気を保ちながらも無骨で男らしいバイクスタイルに仕上げられます。
防具の“見せ方”を工夫する
バイクファッションで避けて通れないのがプロテクターの存在です。
しかし、ゴツさや無骨さが目立ちすぎると、街中では浮いてしまうこともあります。
そのため、プロテクターが内蔵されたウェアを選ぶことで、シルエットを崩さずに安全性を確保するのがポイントです。
さらに、レイヤードによって防具をうまく隠すなど、“見せない工夫”をすることで、バイクに乗っていないときでも自然なファッションとして楽しむことができます。
【シーン別】バイクファッションの実例紹介

通勤・街乗りスタイル
通勤や日常の街乗りには、普段着に近いカジュアルな服装に、安全性を加味したバイク用アイテムをプラスするスタイルがおすすめです。
例えば、見た目はシンプルなブルゾンでも、内蔵プロテクター付きのジャケットを選べば安心感がアップします。
パンツはストレッチ性のあるライディングデニムやスリムなカーゴパンツなどを合わせると、動きやすさとスタイルの良さを両立できます。
グローブも指先を保護しつつデザイン性のあるものを選べば、街でも違和感のないバイクファッションが完成します。
ツーリング・長距離ライド
ツーリングや高速道路を走る長距離ライドでは、防風性・防寒性・快適性の3点が欠かせません。
朝晩の気温差にも対応できるように、インナーに保温素材を重ね、アウターには風を通さないライディングジャケットを選びましょう。
長時間の運転に備えて、伸縮性のあるパンツや振動を軽減するライディングブーツも取り入れると安心です。
また、ツーリング先での休憩や観光を意識して、ファッション性のあるアイテムを選んでおくと汎用性が高まります。
二人乗り・タンデム時のペアコーデ
タンデムでの走行時は、安全性に加えてペアでの統一感も意識したいところです。
例えば、同系色のジャケットをお互いに着用したり、同じブランドのグローブやバッグを取り入れたりすることで、さりげなくペア感を演出できます。
シルエットのバランスを合わせたり、アイテムの素材感を揃えたりすると、スタイリッシュな印象に仕上がります。
機能性を損なわずに楽しめるペアコーデは、バイクデートの気分をより一層高めてくれます。
バイクファッションにおすすめのブランド紹介

RSタイチ(アールエスタイチ)
RSタイチは、大阪発のバイク用品ブランドで、プロライダーから初心者まで幅広く支持されています。
ジャケットやグローブ、パンツに至るまで、機能性と安全性を兼ね備えた設計が特徴です。
デザイン性にも優れており、街中でも違和感なく着られるスタイリッシュなアイテムが揃っています。
特にプロテクター内蔵のアウターは、初めてバイク用ウェアを選ぶ人にもおすすめです。
GOLDWIN(ゴールドウイン)
GOLDWINは、スキーやアウトドア用品でも知られる日本発のブランドで、バイクラインでも高性能なウェアを展開しています。
山岳用ウェアのノウハウを活かし、防風性・防水性・通気性に優れた素材を使用しているのが特徴です。
ツーリングや長距離移動など、過酷な環境に対応できる設計が魅力で、機能重視派のライダーにとっては頼れる存在です。
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DEGNER(デグナー)
DEGNERは、京都に本社を構えるレザーギアの老舗ブランドです。
革ジャンやサドルバッグ、レザーグローブなどを中心に展開しており、ハーレーなどアメリカンバイクとの相性も抜群です。
手作業にこだわった職人仕上げの製品は、使い込むほどに味わいが増し、長く愛用できる逸品ばかりです。
クラシックで重厚感のあるスタイルを求めるライダーにおすすめです。
AVIREX(アヴィレックス)
AVIREXは、アメリカ軍のフライトジャケットをルーツに持つミリタリーブランドで、バイクファッションとの親和性が非常に高いブランドです。
特に定番のMA-1やG-1ジャケットは、防風性に優れ、街中でもファッションアイテムとして人気があります。
無骨で男らしいスタイルを求める方にはぴったりで、バイクに乗らない日でも活躍する汎用性の高さが魅力です。
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AVIREXの歴史と特徴【ブランドリリース】
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まとめ:バイクファッションは“安全×機能×おしゃれ”のバランスが鍵

バイクファッションは、単なる「服装」ではなく、安全性と機能性、そしてファッション性をバランスよく組み合わせた“走るためのスタイル”です。
転倒時のリスクを軽減するプロテクターや耐久性のある素材、気候や走行環境に応じた機能的な装備を取り入れつつ、自分らしいおしゃれを楽しむことが可能です。
また、最近ではライディング専用の機能を備えながらも、見た目は普段着のようなアイテムも多く展開されており、街乗りや通勤でも違和感なく着こなせる選択肢が広がっています。
バイクとファッション、どちらも楽しみたいというライダーにとって、今のバイクウェアはまさに理想的な進化を遂げています。
季節やシーンに合わせた装備選びを意識しながら、ライディングをより安全に、より快適に、そしてよりかっこよく楽しんでいきましょう。
PROFILE
- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「GARATOIRO」「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は30万人以上のファッションユーザーに利用されるWEBメディア「IDEALVINCI」専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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