ストリートファッションを語るうえで欠かせない存在となったブランドのひとつが、藤沢発祥のLafayette(ラファイエット)です。
ニューヨークのリアルなストリートカルチャーを日本の感性と融合させた独自のスタイルは、多くのファッション好きから支持を集めています。
その背景には、創業者・金子淳二郎氏の情熱と確固たる理念が存在します。
この記事では、Lafayette(ラファイエット)のブランドの起源と歴史、創業者の背景、デザインの特徴やスタイルなどについて詳しくご紹介します。
目次
Lafayette(ラファイエット)の起源と歴史
藤沢発–高校の同級生3人が立ち上げたストリートショップ
Lafayette(ラファイエット)は、2003年5月1日に神奈川県藤沢市で誕生しました。
創業メンバーは高校時代の同級生である小柳氏、和田氏の3名。
スタート時はアメリカからのインポート古着やセレクトアイテムを中心としたショップ「Lafayettecrew」として営業を開始しました。
オリジナルTシャツはわずか2型からのスタートで、仲間たちとともにストリートカルチャーを発信する場として店舗を育てていきました。
ローカルを拠点にNYカルチャーを発信
藤沢という立地にこだわった理由は、「地元のカルチャー的な空気感からNYのストリートカルチャーを発信したい」という意図によるものでした。
ヒップホップ、スケートボード、グラフィティといったブラックカルチャーを背景にしたNYベースのストリートスタイルを湘南地域の若者たちに提案。
その独自のスタンスが徐々に共感を呼び、ブランドとしての存在感を高めていきました。
横浜進出–急速な展開と全国的成長
2004年には2号店として「Lafayette Yokohama」をオープン。
Ralph LaurenやRRLなどのブランドを取り入れる一方、スケートブランドの取り扱いも強化しました。
横浜駅前に2フロアの大型店を展開し、早期からオンラインストアを導入したことで、広範な顧客層にアプローチ。
また、2006年頃からはNYブランド「J.MONEY」のディレクターともつながりを築き、国内外のストリートシーンとの連携を深めました。
ブランド化の始まりと象徴ロゴの登場
オリジナルプロダクトの展開は2004年頃から本格化。
2007年頃には元GAZELLEのSeigo氏が手がけた「Lafayette CORE LOGO」が完成し、ブランドの象徴として浸透していきました。
その後、全国展開していた「PRIVILEGE」店舗をすべて「Lafayette」ブランドに統一し、統一ブランド戦略へと移行。
これによりブランドとしての一貫性と世界観がより明確になりました。
グローバル展開と多面的カルチャー発信
「ニューヨークを感じる」をコンセプトに掲げ続けるLafayette(ラファイエット)は、日本国内にとどまらず、アメリカやアジア諸国へと活動範囲を広げていきます。
音楽イベントの開催、NYでのポップアップ出店、DJやスケーターとのコラボレーションなど、ストリートカルチャーを体現する多彩な活動を展開。
ファッションのみならず、音楽やアートとも深く結びついたブランドとして進化を遂げています。
デジタル戦略とリアルイベントの融合
2022年には創業19周年を迎え、デジタル領域への展開も加速。
SNSを活用した動画配信やライブコマース、Fireworkを活用したリアル店舗からのライブ配信など、オンラインとオフラインを融合した新たなブランド体験を提供しています。
こうした取り組みにより、Lafayette(ラファイエット)はファンとの距離を縮め、ブランドコミュニティをより一層強化しています。
Lafayette(ラファイエット)は、藤沢というローカルな地からスタートし、ニューヨークのストリートカルチャーを軸に成長を遂げてきたブランドです。
ショップからスタートした同ブランドは、オリジナルプロダクトの開発、国内外への展開、音楽・アートとの融合、デジタル戦略の推進と、多面的な進化を重ねています。
今後もLafayette(ラファイエット)は「ストリートを超えたカルチャー」を発信し続け、グローバルな影響力をさらに強めていくことが期待されます。
Lafayette(ラファイエット)の創業者:金子淳二郎(JUNJIRO KANEKO)
出身とバックグラウンド
Lafayette(ラファイエット)の創業の中心人物は金子淳二郎(JUNJIRO KANEKO)氏です。
1979年4月10日生まれ、神奈川県鎌倉市出身。
高校時代にはサッカー部に所属し、音楽活動にも親しんでおり、ベースを担当していた経験があります。
こうしたカルチャーへの関心が後のブランド創造にも大きな影響を与えました。
仲間と起業:Lafayetteの原点
高校時代のサッカー部の友人である小柳氏・和田氏とともに、金子氏は2003年に藤沢でLafayette(当時はLafayettecrew)を立ち上げました。
大学進学や一般企業への就職はせず、地元・湘南の藤沢駅前レンガビルの2階を借り、アメリカのインポート古着やセレクトアイテム、そしてオリジナルTシャツ2型からショップをスタートさせたのがブランドの始まりです。
NY進出への志—バイヤー経験からグローバル展開へ
金子氏は、藤沢にLafayette(ラファイエット)を設立する以前に、約18年間にわたりバイヤーとしての経験を積み、ニューヨークやロサンゼルスでの買い付けを積極的に行っていました。
この経験がNYブランドとのネットワーク構築に繋がり、2006年以降は現地ブランドとの関係性を深めていきます。
Lafayetteの“DNA”:DIY精神と「KEEP IT REAL」
創業当初から金子氏と仲間たちは「自分たちの力で世界と勝負する」というDIY精神を掲げており、藤沢発・日本人によるストリートウェアブランドであることに強い誇りを持っています。
音楽やアート、カルチャーを重視した活動を通じて「KEEP IT REAL(リアルであり続ける)」という価値観をブランドの中核に据えている点も大きな特徴です。
金子淳二郎氏は、地元藤沢というローカルな土地からLafayette(ラファイエット)をスタートさせ、世界に通用するストリートブランドへと成長させた立役者です。
バイヤーとしての豊富な経験、DIY精神、そしてリアルなカルチャーへのリスペクトを軸に、20年以上にわたってブランドを牽引してきました。
今後も金子氏のリーダーシップのもと、Lafayette(ラファイエット)はさらなる進化を続けていくことでしょう。
Lafayette(ラファイエット)のデザイン特徴とスタイル
ニューヨークストリートへの強いリスペクト
Lafayette(ラファイエット)は、2003年に神奈川県藤沢市でセレクトショップとして創業しました。
ブランドのコンセプトには、ストリート、ヒップホップ、スケートボード、グラフィティといったブラックカルチャーが根付いており、「ニューヨークを感じられるもの」を中心に据えています。
創業以来、ニューヨーク発信のアンダーグラウンドカルチャーを積極的に取り込み、日本とニューヨークが共鳴する独自のスタイルを築き続けています。
グラフィック&刺繍へのこだわり
Lafayette(ラファイエット)のアイテムは、ロゴやグラフィックデザインに強いこだわりを持っていることが特徴です。
特に立体的な刺繍を施したキャップやTシャツはブランドのアイコン的存在となっており、ストリートスタイルに欠かせないアイテムとして人気を集めています。
例えば、Lafayette(ラファイエット)のロゴを3D刺繍で表現したスナップバックキャップは、存在感と品質感を両立したプロダクトとして注目されています。
USコットン採用の定番アイテム
パーカーなどの定番アイテムには、アメリカ製コットンを使用している点もLafayette(ラファイエット)の魅力のひとつです。
ザラついた風合いやしっかりとした厚みが特徴で、着用を重ねるごとに味わいが増す仕立てになっています。
シンプルな無地ベースにLafayette(ラファイエット)のロゴのみを効かせたデザインが多く、素材感そのものがスタイルに深みを与える構成となっています。
コラボレーションによるスタイルの深化
Lafayette(ラファイエット)は、ワークウェアやデニムブランドとのコラボレーションにも積極的に取り組んでいます。
2020年にはLAKHとのセルビッジデニムコレクションを発表し、10ポケットジャケットやパンツにパッチポケットを配するなど、ワークウェアの実用性とストリート感を融合させたプロダクトを展開しました。
さらに、2023年には自転車ブランドLEADER®やBROTURESとのコラボレーションを行い、自転車乗り向けのストリートスタイルを提案。
機能性とカルチャー感覚を両立させたアイテムづくりにも力を入れています。
フルコーデを主役にするビジュアルアプローチ
Lafayette(ラファイエット)は、春夏はトラッカーハットやメッシュキャップ、秋冬はボンバージャケットやパステルカラーのグラフィックなど、シーズンごとのビジュアル演出にも力を入れています。
いずれも音楽やアートとの接点を感じさせるアイテム構成が特徴で、ファッションという枠を超えてストリートライフスタイル全体を表現している点がブランドの大きな魅力です。
Lafayette(ラファイエット)は、アメリカンストリートカルチャーへの深い敬意を持ちながら、日本ならではの視点を加えたデザインと高品質な素材使いが魅力のブランドです。
刺繍やグラフィックへのこだわり、コラボレーションによる多彩な展開などを通じて、単なるストリートウェアを超えたライフスタイル提案型ブランドとしての地位を確立しています。
コーディネートに取り入れることで、その豊かな世界観とユニークなデザイン性を存分に楽しんでみてください。
まとめ:Lafayette(ラファイエット) ブランドリリース
Lafayette(ラファイエット)は、創業者・金子淳二郎氏のDIY精神とニューヨークストリートカルチャーへの深い愛情を原動力に、藤沢から世界へと飛躍してきたブランドです。
ショップとしての原点を大切にしながらも、独自のプロダクト開発やグローバルな展開を着実に進め、リアルなカルチャーを体現する存在として進化を続けています。
これからも金子氏のリーダーシップのもと、Lafayette(ラファイエット)がどのような新たな挑戦を見せてくれるのか、その動向から目が離せません。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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