デニムブランド「KURO(クロ)」は、2010年の創業以来、日本の職人技術とモダンなデザインを融合させたアイテムを展開し、国内外で高い評価を受けています。
ブランド名の由来にもなっている「黒」は、日本の伝統的な美意識を象徴し、シンプルながらも緻密に計算されたデザインの根幹を成しています。
また、すべての製品を日本国内で生産する「メイド・イン・ジャパン」へのこだわりや、岡山県倉敷市児島の熟練した職人たちと協力しながら作り上げる高品質なデニムも、KURO(クロ)の大きな魅力のひとつです。
本記事では、そんなKURO(クロ)の起源と特徴、創業者の背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。
KURO(クロ)の起源と歴史
ブランドの誕生と理念
KURO(クロ)は、2010年にデザイナーの八橋佑輔氏によって設立された日本のデニムブランドです。
ブランド名である「KURO」は、日本語の「黒」に由来し、日本人の瞳や髪の色である黒が持つ繊細さをコンセプトとしています。
「本物を着る。文化を着る。妥協なき現代の日常着。」を掲げ、メイドインジャパンにこだわったものづくりを展開しています。
デビューと国際的評価
KURO(クロ)は、2010年にイタリア・フィレンツェで開催されるメンズファッション見本市「Pitti Immagine Uomo」にて、デニムのファーストコレクションを発表しました。
このデビューにより、世界中のショールームやバイヤーから高い評価を受け、ブランドとしての地位を確立しました。
国内での展開と直営店オープン
2013年、東京・原宿に初の直営店をオープンし、その後も大阪や名古屋に店舗を展開しました。
2017年には、旗艦店として銀座の「GINZA SIX」に直営店「KURO GINZA」をオープンし、デニムを中心としたコレクションをフルラインナップで展開しています。
職人との協働とものづくりへのこだわり
KURO(クロ)のものづくりは、生地の開発からデザイン、縫製、加工に至るまで、すべて国内で行われています。
デザイナーの八橋氏は、年間を通じて日本各地の工場を訪れ、熟練した職人たちと意見を交わしながら、細部にまでこだわった製品を生み出しています。
特に、岡山県倉敷市児島にあるデニム加工工場「ハングルース」との協力関係は、ブランド創業時から続いており、自然で繊細なデニムの表情を追求しています。
ブランドの特徴と定番モデル
KURO(クロ)は、日本語の「黒」が持つ多様なニュアンスをデザインに取り入れ、ミニマルで構築的なスタイルを特徴としています。
定番モデルとしては、ヴィンテージデニムをミニマルに仕上げた「ANDERS ONE WASH」や、スリムテーパードシルエットの「DIAMANTE」などがあり、いずれも高い人気を誇っています。
現在とこれから
KURO(クロ)は、伝統的な技術や文化を重んじつつ、現代的な感性を融合させたコレクションを展開しています。
また、環境に配慮した素材やアイテムを取り入れるなど、サステナビリティへの意識も高めています。
今後も、日本のクラフツマンシップを世界に発信し続けるブランドとして、さらなる成長が期待されています。
KURO(クロ)の創業者:八橋佑輔氏の軌跡
音楽業界からファッションへの転身
1981年、東京都で生まれた八橋佑輔氏は、独学でデザインを学びました。
デザイナーになる前は、音楽への情熱からレコード会社に勤務していましたが、中学生の頃からのデニムへの愛着が高じて、27歳の時にデニムブランド「KURO(クロ)」を立ち上げることとなりました。
ブランド設立と国際的なデビュー
2010年、八橋氏はイタリア・フィレンツェで開催された「Pitti Immagine Uomo」にて、KURO(クロ)のファーストコレクションを発表しました。
このデビューは、世界中のバイヤーやメディアから高い評価を受け、ブランドの国際的な認知度を高める大きな一歩となりました。
メイドインジャパンへのこだわり
八橋氏は、生地の開発からデザイン、縫製、加工に至るまで、すべて日本国内で行う「メイドインジャパン」に強いこだわりを持っています。
特に、岡山県倉敷市児島にあるデニム加工工場「ハングルース」との長年の協力関係を築き、熟練の職人たちと共に、繊細で自然なデニムの表情を追求しています。
デザイン哲学とブランド名の由来
ブランド名「KURO(クロ)」は、日本語の「黒」に由来し、日本人の髪や瞳の色として象徴される「黒」の持つ繊細さや奥深さをコンセプトとしています。
八橋氏は、日本人特有の緻密で丁寧な感性をデザインに取り入れ、ミニマルで構築的なスタイルを特徴とするコレクションを展開しています。
職人との協働とものづくりへの情熱
年間を通じて日本各地の工場を訪れ、職人たちと直接意見交換を行うことで、細部にまでこだわった製品作りを実現しています。
また、製品のタグには生地、縫製、加工を担当した工場名を記載し、消費者に製品の背景を伝える取り組みを行っています。
今後の展望
八橋佑輔氏は、KURO(クロ)を通じて日本の職人技術や文化を世界に発信し続けることを目指しています。
新素材の開発や新たなクリエイションの可能性を追求し、常に革新的なものづくりに挑戦しています。
KURO(クロ)のデザインの特徴とスタイル
日本の「黒」に込められた繊細な美意識
KURO(クロ)は、日本語の「黒」をブランド名に冠し、黒紫、漆黒、黒色、黒鳶など、多彩な「黒」の表現に込められた繊細さをコンセプトとしています。
この「黒」は、日本人の瞳や髪の色を象徴し、ブランドの根幹を成すテーマとなっています。
ミニマルで構築的なデザイン
KURO(クロ)のデザインは、ミニマルかつ構築的なスタイルが特徴です。
無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインの中に、緻密な計算と日本人特有の感性が息づいています。
これにより、世代やトレンドに左右されない普遍的な美しさを持つアイテムが生み出されています。
日本製へのこだわりと職人技
KURO(クロ)は、生地の開発からデザイン、縫製、加工に至るまで、すべて日本国内で行う「メイド・イン・ジャパン」に強いこだわりを持っています。
特に、岡山県倉敷市児島のデニム加工工場「ハングルース」との協力により、自然で繊細なデニムの表情を追求しています。
また、製品のタグには生地、縫製、加工を担当した工場名を記載し、消費者に製品の背景を伝える取り組みも行っています。
代表的なデニムモデル
KURO(クロ)の代表的なデニムモデルとして、「GRAPHITE(グラファイト)」があります。
このモデルは、ブランドのベースとなるスリムなシルエットが特徴で、ヒップ周りと股上の深さは足を長く見せる黄金比で設計されています。
また、岡山県の吉川織物製のセルビッチデニムを使用し、高品質な素材感を提供しています。
縫製とディテールへの徹底したこだわり
KURO(クロ)の製品は、細部に至るまで徹底したこだわりが感じられます。
例えば、フロントやバック、コインポケット部分にはハンドメイド風のステッチが施され、同色の糸で地縫いされています。
この縫製は限られた工場でしか実現できない高い技術を要し、通常の2倍の工程を経て仕上げられています。
さらに、ベルトループのステッチや糸の太さ、ステッチ幅など、各所で工夫が凝らされ、立体的で美しいシルエットを実現しています。
伝統と革新の融合
KURO(クロ)は、伝統的な技術や文化を重んじつつ、現代的な感性を融合させたコレクションを展開しています。
例えば、2022年春夏コレクションでは「ALTERNATIVE RETRO-FUTURE」をテーマに、古き良き伝統的な技術やカルチャーを重んじ、日本人の持つ独特な感性をモダナイズしたアイテムを展開しました。
また、環境に配慮した素材やアイテムを取り入れるなど、サステナビリティへの意識も高めています。
KURO(クロ)は、日本の職人技術と現代的なデザインを融合させたブランドとして、国内外で高い評価を受けています。
その独自のスタイルと品質へのこだわりは、多くのファンを魅了し続けています。
まとめ:KURO(クロ) ブランドリリース
KURO(クロ)は、日本の伝統的な美意識と現代的なデザインを融合させた、唯一無二のデニムブランドです。
ブランド名の由来である「黒」に象徴される繊細な表現や、無駄を削ぎ落としたミニマルなスタイルは、世代やトレンドに左右されない普遍的な魅力を持っています。
また、岡山県倉敷市児島の熟練した職人との協力により、生地の開発から縫製、加工に至るまで徹底したこだわりが貫かれ、最高品質のアイテムが生み出されています。
さらに、KURO(クロ)は、伝統と革新を両立させることで、時代を超えて愛されるデザインを生み出し続けています。
環境に配慮したサステナブルな取り組みにも力を入れ、これからのファッション業界においても重要な役割を果たしていくことでしょう。
シンプルでありながら計算されたデザインと、職人技が光るKURO(クロ)のアイテムは、ファッションにこだわりを持つすべての人におすすめできるブランドです。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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