スウェーデン発のアウトドアブランド、Haglofs(ホグロフス)は、北欧らしいミニマルなデザインと高機能な素材使いで、多くのアウトドア愛好者から支持を集めています。
特にそのデザインには、自然環境に適応しながらも都市生活にもマッチする独自のスタイルが込められており、日本市場でも注目を集めています。
この記事では、Haglofs(ホグロフス)のブランドの起源と歴史、創業者の背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。
目次
Haglofs(ホグロフス)の起源と歴史
スウェーデンの自然とともに歩んだブランドの始まり
Haglofs(ホグロフス)は、1914年にスウェーデンのダーラナ地方トーションで創業者ヴィクトル・ホグロフによって設立されました。
彼は自宅の農作業小屋で、パラシュートのキャンバス地と地元の鍛冶屋が作ったメタルの留め具を使って、最初のバックパックを製作しました。
この製品は、農家や林業労働者、学生たちに販売され、次第に評判を集めていきました。
企業としての成長と発展
1916年、ヴィクトルは「W. Haglöf, Ryggsäcks fabrik, Torsång」として会社を正式に登録し、本格的な事業を開始しました。
その後、1935年には新工場を開設し、生産体制を拡充。1950年には息子のルドルフとハンスが事業を引き継ぎ、ブランドの発展に寄与しました。
製品ラインの拡大と国際展開
1993年には「タイトバックパック」を発売し、1995年にはアパレルビジネスに参入。
1998年にはフィンランド、1999年にはノルウェーに子会社を設立し、フットウェアビジネスにも進出しました。
2000年にはデンマークに子会社を設立し、輸出を開始。2003年にはドイツに子会社を設立し、ヨーロッパ市場でのプレゼンスを強化しました。
日本市場への進出とアシックスによる買収
2010年、Haglofs(ホグロフス)は日本のスポーツ用品メーカーであるアシックスにより買収され、アシックスの全額出資子会社となりました。
これにより、日本市場への本格的な進出が実現し、2011年には日本と韓国に子会社を設立しました。
ブランドコンセプトの進化と新たな展開
Haglofs(ホグロフス)は、「BEAT THE ELEMENTS(自然に打ち勝ち、自然とともに生きる)」というブランドコンセプトのもと、アウトドアとアーバンライフの垣根を越えた製品を展開しています。
2024年9月には、東京・原宿に国内唯一のフラッグシップストアをオープンし、ワークショップやトークショーなどのイベントを通じて、アウトドアライフの魅力を発信しています。
現在の所有者と今後の展望
2023年12月、Haglofs(ホグロフス)は香港の投資ファンドであるライオンロック・キャピタルにより、アシックスから全株式が取得されました。
これにより、ブランドは新たなフェーズに突入し、さらなる国際展開と製品開発が期待されています。
Haglofs(ホグロフス)は、100年以上にわたり、スウェーデンの自然とともに歩み、革新を続けてきたアウトドアブランドです。
創業者ヴィクトル・ホグロフの精神は、現在の製品にも息づいており、これからも多くのアウトドア愛好者に支持され続けることでしょう。
北欧の大自然に根ざしたヴィジョンの持ち主、ヴィクトル・ホグロフ
Haglofs(ホグロフス)の創業者は、ヴィクトル・ホグロフ(Victor Haglöf)という人物です。
彼は1914年、スウェーデン中部ダーラナ地方トーションにて、自ら手作りしたバックパックの販売を始めたことからブランドの歴史がスタートしました。
彼の製品第一号は、キャンバス地とメタルパーツを用いた堅牢なバックパックで、過酷な自然環境に耐える実用性が特徴でした。
農作業小屋から始まったアウトドアブランドの礎
ヴィクトル・ホグロフは、当時としては非常に珍しいほど高品質な素材と耐久性を重視した製品づくりを行っていました。
彼が最初のバックパックを製作したのは、自宅の農作業小屋(スウェーデン語で "drängstugan")で、製品は地元の林業従事者や学生たちに支持され、評判を呼びました。
また、彼は「自然のなかで生きる人々のために、本当に役に立つ道具をつくる」という理念を掲げており、その哲学は今もHaglofs(ホグロフス)のプロダクトデザインに色濃く反映されています。
ヴィクトル・ホグロフの理念と現代への継承
ヴィクトル・ホグロフは、単なるモノづくりにとどまらず、「機能性」「耐久性」「使いやすさ」といった実用性を追求する一方で、自然との調和も意識した製品哲学を築き上げました。
その精神は、現在でもHaglofs(ホグロフス)のスローガン「BEAT THE ELEMENTS(自然に打ち勝ち、自然とともに生きる)」にも通じています。
彼の手がけた最初のプロダクトが現在のアウトドアブランドとしての礎になっており、創業から100年以上経った今もなお、多くのユーザーに信頼されるブランドであり続けているのは、まさに創業者の理念が脈々と受け継がれている証といえるでしょう。
Haglofs(ホグロフス)のデザインの特徴とスタイル
北欧らしさを体現するミニマルで機能的なデザイン
Haglofs(ホグロフス)の最大の特徴は、北欧らしいミニマルで機能美に優れたデザインにあります。
創業当初から受け継がれる「実用性」と「耐久性」を軸に、余計な装飾を削ぎ落としたシンプルなフォルムが多くのユーザーから支持されています。
カラー展開も、自然からインスピレーションを受けた落ち着いたトーンが中心で、視覚的にも調和がとれたアウトドアウェアが揃っています。
都市部でも使いやすいデザインは、アウトドアファッションとアーバンスタイルの垣根を越えたスタイリングを可能にしています。
L.I.Mシリーズに見る「軽量化」の哲学
「Less Is More(少ないほど豊か)」をコンセプトに展開されているのが、Haglofs(ホグロフス)の代表的なL.I.Mシリーズです。このラインでは、極限まで無駄を省いた構造と軽量素材が採用され、登山やトレッキングなど長時間の活動に最適化されたプロダクトが揃います。
デザインは非常にシンプルながらも、耐風性や透湿性、防水性といった高機能を確保しており、プロフェッショナルからビギナーまで幅広い層に支持されています。
日本限定コレクションが示すローカライズ戦略
Haglofs(ホグロフス)はグローバルブランドでありながら、日本市場に向けたローカライズ戦略も積極的に展開しています。
その代表例が「Made by SWEDEN , Directed by JAPAN」というコンセプトで展開されている日本限定コレクションです。
このラインは、日本の気候やライフスタイル、体型に合わせて再設計されており、吸湿速乾性や防水性に優れた素材を採用しつつ、街でも映えるスマートなシルエットを実現しています。
アウトドアとタウンユースを両立するスタイル
Haglofs(ホグロフス)の製品は、登山やトレッキングといった本格的なアウトドア用途に加え、都市での日常使いにも適したスタイルが魅力です。
例えば、バックパックやジャケット類はアウトドアシーンだけでなく、通勤・通学といったライフスタイルにも自然に溶け込みます。
シンプルかつスタイリッシュなデザインに加え、収納力や耐久性にも優れており、「機能美」を求める現代ユーザーのニーズにしっかり応えるプロダクトとなっています。
Haglofs(ホグロフス)のデザインは、北欧的な機能美と現代的なスタイルを融合させた唯一無二の存在です。
アウトドアと都市生活の境界を取り払うようなそのデザイン哲学は、これからのアウトドアウェアの在り方を示す重要なモデルといえるでしょう。
まとめ:Haglofs(ホグロフス) ブランドリリース
Haglofs(ホグロフス)のデザインは、スウェーデンの自然と共生する思想を反映したミニマルで洗練されたスタイルが特徴です。
軽量かつ高機能なL.I.Mシリーズや、日本市場向けのリミテッドコレクションなど、用途やシーンに応じた多彩な展開も魅力のひとつです。
また、有名デザイナーとのコラボレーションによってファッション性も高まり、アウトドアフィールドのみならず、都市生活にもしっかりとフィットする汎用性を備えています。
機能と美しさを兼ね備えたHaglofs(ホグロフス)の製品は、これからもアウトドアと日常の両方で活躍し続ける存在として注目されることでしょう。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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