世界的なスポーツカンパニーとしての地位を確立したadidas(アディダス)。数々の名作スニーカーを世に輩出し、いまや知る人の方が少ない程になりました。
スポーツスニーカーの補強の為に編み出された3本のバンテージはブランドの象徴になり、スリーストライプラインという名称で親しまれているスニーカーブランドの名門です。
そんなadidas(アディダス)のスニーカーの歴史を紹介しながら魅力に迫ります。
adidasの基礎
adidas(アディダス)は1948年に創業した、ドイツのバイエルン州に本社を置く世界的スポーツブランド。
「世界一のアスリートに世界一のシューズを」というポリシーのもと、アスリートのための機能的なスニーカーの製造・販売を行っています。
スポーツメーカーとして人気を獲得した後、ファッション性のあるウェアやバッグなど幅広いジャンルで商品を展開し、現在では世界的なスポーツファッションブランドになっています。
日本では、1999年からサッカー日本代表のオフィシャルサプライヤーとしてユニフォームを提供するほか、日本のファッションの中心である原宿にフラッグシップを構えるなど、その知名度とブランドバリューはNIKEと双璧をなすスポーツブランドです。
adidasの創業者は?
1920年、「ダスラー兄弟製靴工場」という会社がドイツに誕生しました。
創業者は兄のルドルフ・ダスラーと弟のアドルフ・ダスラーの兄弟。
弟のアドルフが陸上選手であった経歴から、スポーツ用シューズの製造・販売を初め、主に弟アドルフが製造を、兄のルドルフが販売を担当していました。
adidasの歴史
ダスラー兄弟が行ったシューズ開発
ダスラー兄弟が行ったシューズ開発により誕生したadidas(アディダス)は、ドイツ発祥のスポーツブランドです。
adidas(アディダス)は、幅広い範囲の商品、具体的には靴、スポーツ用品、スポーツウェア、そしてファッションアイテムなどを製造から販売まで幅広く展開しています。
1920年、アドルフ・ダスラー(Adolf Adi Dassler)とルドルフ(Rudolf Dassler)のダスラー兄弟は、靴製造会社を設立しました。
1924年、ダスラー兄弟は、専用の体育館シューズを開発しました。
兄のアドルフは、自身が陸上の選手だった経験から、それぞれのスポーツ選手にふさわしい靴が不可欠であると考え、スポーツ専用の靴の開発を始めたそうです。
兄のアドルフは主に販売を担当し、弟のルドルフは生産を担当していました。
1925年には、地元の体育協会から大量の靴の注文があり、そのおかげでアディダスのブランドは順調に成長することができたのです。
さらに、世界恐慌による影響を受けつつも、ベルリンオリンピックの成功により再びブランドは繁盛しました。
ダスラー兄弟の独立
戦争によって、一時的に生産が中断されましたが、戦後間もなく生産が再開されました。
しかし、やがて二人の意見が合わなくなり、この商会は解消することになったのです。
1948年、二人はそれぞれ独立をして、アドルフはアディダスを設立し、ルドルフはルーダ(後のプーマ)を設立しました。
アドルフのニックネーム「アディ」と「ダスラー」を合わせたものがadidas(アディダス)の名前の由来となります。
adidasの大躍進
1952年、西ドイツの選手全員がヘルシンキオリンピックでadidas(アディダス)のシューズを履いて以来、オリンピックで圧倒的な支持と人気を集めることになりました。
1965年、ハイレット(後のスタンスミス)というテニスシューズを発表し、大きな人気を得ました。
1970年には、バスケットボール用のオールレザーシューズである「スーパースター」や、クロスカントリー用の「カントリー」といった多くの名作も発表されたのです。
1972年、adidas(アディダス)の定番スニーカーハイレットを履いたStan Smith(スタンスミス)がウィンブルドンを制覇すると、これによってスタンスミスシリーズがスタートしました。
スタンスミスの顔とサインがプリントされ、FIFAやIOCなどの国際的なスポーツ組織も巻き込んで、スポーツはビジネス化されていくこととなりました。
1970年以降は、アドルフの息子であるホルスト・ダスラー(Horst Dassler)が経営の実権を握り、2代目の最高責任者となります。
ホルストの経営戦略は見事に成功し、adidas(アディダス)は売上高世界一を誇るスポーツ用品メーカーにまで上りつめました。
しかし残念ながら、その後、最高責任者のホルスト氏がわずか51歳の若さで突然亡くなります。
この出来事をきっかけに、ファミリーの間で経営権を巡る争いが起こり、adidas(アディダス)は迷走を始めることになりました。
adidasの低迷
1990年にフランス人実業家のベルナール・タピ(Bernard Tapie)がadidas(アディダス)の株式の半分以上を取得し、事実上の経営者となります。
これによって、完全にダスラー家はadidas(アディダス)から撤退しました。
この頃、adidas(アディダス)は売上が低迷しナイキ、リーボックに続く業界第3位にまで転落してしまいます。
adidasのブランド復活
その3年後、フランス人実業家のロベール・ルイ・ドレフュス(Robert Louis-Dreyfus)が経営権を取得し、低迷していたブランドの再建を本格的に始めました。
ロベールのもとで、adidas(アディダス)は見事に黒字化し、復活を果たします。
その後、リーボックも傘下に入り、事業は次々と拡大していきました。
1995年11月、adidas(アディダス)がドイツフランクフルト証券取引所に上場します。
1997年、ウインタースポーツ用品のメーカーとして知られるサロモン(Salomon)の買収をします。
これにより世界第2位のメーカー、アディダス−サロモングループとなりました。
adidasの特徴
デザインは3本ライン
adidas(アディダス)の象徴となっている3本線のデザインは、「スリーストライプス」と呼ばれます。
これは、革製のスポーツシューズで使い込むうちに伸びてしまうのを補強するためにバンドを使っていたことから始まりました。
その機能をデザインとして表現するようになり、『スリーストライプス=アディダス』というイメージが浸透しました。
スリーストライプスはロゴにも使用されています。
右に向かって伸びる3本のラインには、未来へ向けたチャレンジと目標の達成を象徴しています。
さらに、1900年代に使われていたロゴは、スポーツの勝者に授けられる月桂樹の冠をモチーフにしていました。
3つの葉が重なるこのロゴにもスリーストライプスがデザインされています。
今まで何気なく見ていたものでも、意味を知ったら感じ方が変わります。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
adidasといえば「スタンスミス」
adidas(アディダス)の代名詞ともいえるスニーカーStan Smith(スタンスミス)。
1965年に「ハイレット」という名前のテニスシューズとして発表されました。
1972年、ハイレットを履いたテニスプレーヤーのスタンレー・ロジャー・スミスがウィンブルドンで優勝し、ハイレットは一躍有名になりました。
その時、彼の名前にちなんで「スタンスミス」と呼ばれるシリーズが生まれました。
シューズにプリントされている人物が誰なのか気になったことはありませんか?
あれはスタン・スミスの顔とサインなのです。
スタンスミスは、レザーの光沢感とベンチレーションホール(通気口)が特徴となっております。アッパーにはガラスレザーと呼ばれる、なめし牛革をガラス板に貼り付けて乾燥させた後、樹脂でコーティングしたガラスレザーを使用しております。
ローファーやビジネスシューズによく用いられる素材ですので、つやつやとした光沢感が特徴的です。
サイドにはベンチレーションホール(通気口)が設けられ、足元の通気性が高く、ムレづらくなっております。
発売当初、革製のテニスシューズに通気口が備わることは珍しく、世界中で大きな話題となりました。
基本的に2色のカラーバリエーションが用いられております。
つま先からカカトまで、必要なスニーカーの要素以外は装飾されていません。
洗練されたシンプルなデザインも人気の理由となっています。
adidas おすすめアイテム紹介
adidasのおすすめアイテムをご紹介します。
どれもブランドを代表する人気アイテムばかりとなりますので、是非チェックしてみてください。
adidas アドバンコートスニーカー
adidas グランドコートスニーカー
adidas スーパースタースニーカー
adidas SAMBA ADV スニーカー
adidas ストリートチェック スニーカー
まとめ:adidas ブランドリリース
今回はadidas(アディダス)について解説してきました。
adidas(アディダス)は今も昔も愛されている有名ブランドになります。
スポーティーなファッションにはもちろん、アウトドアスタイルにも非常にマッチするアイテムが多数揃っているので興味のある人は取り入れてみることをおすすめします。
PROFILE
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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