
FRAPBOIS(フラボア)は、「大人げない大人の服」をコンセプトに、リラックス感と遊び心を併せ持つスタイルで多くのファンを魅了してきた日本発のファッションブランドです。
ユニセックスなアプローチや個性豊かな色柄、そして着る人の気持ちを軽やかにするようなゆるやかなシルエットが特徴で、ジェンダーや年齢の枠を超えた自由なファッションを提案しています。
この記事では、そんなFRAPBOIS(フラボア)のブランドの起源や歴史、創業者やデザイナーの背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。
「FRAPBOIS(フラボア)」の起源と歴史
ブランド誕生の背景とコンセプト
FRAPBOIS(フラボア)は、2001年に株式会社ビギ(BIGI)から誕生した日本のファッションブランドです。
デザイナー・宇津木えり氏によって立ち上げられ、「大人げない大人の服」というユニークなコンセプトを掲げています。
リラックスした雰囲気とユーモアを融合させたデザインが特徴で、ダメージ加工や洗い加工を取り入れた日常使いしやすいアイテムを多数展開しています。
ブランド名の「FRAPBOIS(フラボア)」は、フランス語の「FRAPPER(打つ)」と「BOIS(木)」を組み合わせた造語です。
デザイナー:宇津木えり氏の役割
FRAPBOIS(フラボア)の創設者である宇津木えり氏は、1986年に女子美術短期大学を卒業後、エスモードジャポンやパリのステュディオ・ベルソーでファッションを学びました。
その後、日本国内のファッション企業に勤務した後、2000年にビギ社に入社し、翌年にFRAPBOIS(フラボア)を立ち上げました。
宇津木氏は、2005年にはエイ・ネット社に移籍し、別ブランド「mercibeaucoup,(メルシーボークー、)」も手がけています。
彼女のユーモアと自由な発想が、FRAPBOIS(フラボア)の世界観を築く重要な要素となっています。
ブランドの歴史と展開の変化
FRAPBOIS(フラボア)は2001年の創設以降、既存のファッションブランドとは異なるアプローチでブランドを展開してきました。
特に注目されたのは、2006‑2007年秋冬コレクションからランウェイ形式での発表をやめ、代わりにイメージムービーを制作し、WEBサイトや店舗で公開するという新しい試みです。
さらに2007‑2008年秋冬コレクションでは、音楽と連動した映像作品としてイメージムービーを制作し、多彩なアーティストとのコラボレーションも実施しました。
このように、表現手段の多様化を通じてブランド独自の世界観を築いています。
派生ラインの登場:FRAPBOIS half と FRAPBOIS PARK
FRAPBOIS(フラボア)は、さらなるブランドの進化として複数の派生ラインを展開しています。
まず「FRAPBOIS half(フラボア ハーフ)」は、「キミとボク、ボクとキミ。」をテーマに、同じデザインをサイズ違いで展開するユニークなスタイルが特徴です。
ブランド名にある「ハーフ」は、半円=スカラップという連想から来ており、スカラップをモチーフとしたデザインを多く採用しています。
次に登場したのが「FRAPBOIS PARK(フラボア パーク)」です。
2020年にデビューしたこのラインは、「いろいろな人が集まるところ」を意味する“PARK”の名の通り、多様な人々とつながるスタイルを提案するブランドです。
「JOIN(ジョイン)」をキーワードに、アーティストやクリエイターと積極的にコラボレーションしながら、年齢や性別に関係なく楽しめるアイテムを提供しています。
初回コラボには、造形作家の中村浩恵氏が参加しました。
FRAPBOIS(フラボア)は、2001年に宇津木えり氏の手によって誕生し、「大人げない大人の服」という斬新なコンセプトのもと、リラックスしたデザインとユーモアあふれるディテールで支持を集めてきました。
ブランドは従来のファッションの枠を越え、ランウェイから映像作品への移行、ジェンダーレスでサイズの垣根を越えた派生ラインの展開など、常に変化と革新を続けています。
FRAPBOIS(フラボア)は、今後も既成概念にとらわれない自由な発想でファッションを提案し続ける存在であり続けるでしょう。
創業者:宇津木えりについて
宇津木えり氏のプロフィールと歩み
宇津木えり氏(1966年3月20日生まれ、東京都出身)は、日本のファッションデザイナーであり、FRAPBOIS(フラボア)の創業者として知られています。
彼女は女子美術短期大学衣服デザイン科を卒業後、エスモードジャポン東京校に進学し、1年で中退したのちパリへ渡り、ステュディオ・ベルソーでファッションデザインを学びました。
帰国後は国内のアパレル企業で経験を積み、デザイナーとしてのスキルを磨きました。
FRAPBOIS(フラボア)設立の背景
2000年、宇津木えり氏はアパレルメーカー「BIGI(ビギ)」に入社し、翌2001年に同社からブランド「FRAPBOIS(フラボア)」を立ち上げました。
「大人げない大人の服」をコンセプトとしたこのブランドは、日常着としてのリラックス感とユーモアを融合させたスタイルが特徴です。
ブランド名は、フランス語の“FRAPPER(打つ)”と“BOIS(木)”を組み合わせた造語であり、自身の名前「うつき」に由来する音も含まれています。
創業者が語る挑戦の姿勢と価値観
宇津木氏は、FRAPBOIS(フラボア)の創設について、「自分のブランドを持つことは夢だった」と語っており、その機会を「一生に一度のチャンス」と捉えて取り組んだといいます。
また、自らのブランドに対して強い情熱と責任感を持っており、立ち上げ後も、派生ブランド「mercibeaucoup,(メルシーボークー、)」を始動させるなど、多角的な活動を展開しました。
彼女の言葉や活動からは、クリエイターとしての信念と柔軟な感性が読み取れます。
FRAPBOIS(フラボア)の創業から現在まで
FRAPBOIS(フラボア)は、2001年に宇津木えり氏の手によってスタートし、その後20年以上にわたり独自の世界観を持ち続けてきました。
ファッションのトレンドが移り変わる中でも、「大人げない大人の服」という軸はブレることなく、幅広い世代に支持されてきました。
2020年以降は「FRAPBOIS PARK(フラボア パーク)」などの派生ラインも展開され、ジェンダーや世代を超えて楽しめるブランドへと進化しています。
宇津木えり氏の経歴と想いを紐解くことで、FRAPBOIS(フラボア)が単なるファッションブランドではなく、個人の哲学と創造性が反映されたブランドであることが明確になります。
固定観念にとらわれない自由な発想、そしてファッションを通じたコミュニケーションを大切にする姿勢が、多くの人々に共感を与え続けている理由なのです。
デザインの特徴とスタイル
遊び心とリラックス感が共存するスタイル
FRAPBOIS(フラボア)は、“大人げない大人の服”というユニークなコンセプトをもとに、リラックス感あふれる日常着を展開するブランドです。
ゆったりとしたシルエットでありながら、遊び心を感じさせるデザインが多く、どこかユーモラスでありながら、大人らしさも感じさせるスタイルが魅力です。
ユニセックス&ジェンダーレスなアプローチ
FRAPBOIS(フラボア)は、「男らしさ」と「女らしさ」が程よく融合した、ユニセックスな服づくりを得意としています。
FRAPBOIS half(フラボア ハーフ)などの派生ラインでは、サイズ違いで同一デザインを展開することで、境界を越えて多様な着こなしを提案しており、ジェンダーレスな今日のファッションにもフィットしています。
カラフルな表現と個性的な柄使い
カラフルな色使いと個性あふれる柄使いもFRAPBOIS(フラボア)の特長です。
鮮やかな色彩を大胆に取り入れながらも、どこか柔らかさや可愛らしさを残したテキスタイルは、着る人の個性やアイデンティティを“キュートに”表現します。
ゆったりしたシルエットが生むリラックス感
アイテム全体に共通するのは、“ゆるさ”を感じるルーズなシルエットです。
ボトムスやジャケット、トップスに至るまで、体にぴったりしすぎない形が採用されており、着心地の良さと気取らないスタイルを両立させています。
特にガーリーでありながら、中性的な印象も与えるこのシルエットが、多くのスタイルと馴染みやすさを生み出しています。
素材やディテールへのこだわり
FRAPBOIS(フラボア)は素材の選定にもこだわりが見られます。
ほどよい光沢を帯びたサテン素材と、肌触りの良いカットソー素材を組み合わせたカットソーなど、異なる素材をミックスすることで質感に深みを加えたアイテムも展開しています。
FRAPBOIS(フラボア)は、ルーズでリラックスした着心地と、遊び心あふれるデザインが共存することで、誰でも楽しめる“自由で可愛いスタイル”を生み出しています。
ユニセックスな視点やジェンダーレスなアプローチ、個性的な色使いや柄、素材へのこだわりが、他にはない魅力を作り上げているのです。
日常にちょっとしたユーモアを添えたい人にぴったりのブランドであるといえるでしょう。
まとめ:FRAPBOIS(フラボア) ブランドリリース
FRAPBOIS(フラボア)は、「大人げない大人の服」というユニークなコンセプトを軸に、日常を彩る遊び心と着心地の良さを兼ね備えたファッションを提案してきました。
ゆったりとしたシルエットや個性的な色柄づかい、そしてジェンダーレスなアプローチにより、誰もが自由に楽しめるスタイルを実現しています。
FRAPBOIS(フラボア)の服には、型にはまらず、自分らしく過ごすためのヒントが詰まっており、今後も多くの人々に愛され続けるブランドであることは間違いありません。
PROFILE
- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「GARATOIRO」「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は30万人以上のファッションユーザーに利用されるWEBメディア「IDEALVINCI」専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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