オールドスクールファッションは、1970年代から1990年代にかけて誕生したクラシックで魅力的なスタイルです。
スニーカーやデニムといった定番アイテムから、音楽やストリートカルチャーとの深い関わりまで、時代を超えて愛され続ける要素が詰まっています。
近年では、リバイバルブームにより再び注目を集め、ヴィンテージショップや現代的なアレンジを加えたスタイルが人気を博しています。
この記事では、オールドスクールファッションの特徴や代表的なアイテム、コーディネートのポイント、そして現代のトレンドまでを詳しくご紹介します。
目次
オールドスクールファッションとは?
オールドスクールファッションの定義
オールドスクールファッションとは、1970年代から1990年代にかけてのストリートカルチャーやサブカルチャーを背景に生まれたファッションスタイルを指します。
このスタイルは、当時のトレンドや文化的要素を反映し、レトロでノスタルジックな雰囲気が特徴です。
現在では、ヴィンテージ感やクラシックな要素を現代のファッションに取り入れるスタイルとしても注目されています。
時代背景:オールドスクールが生まれた1970~1990年代
オールドスクールファッションが生まれた1970年代から1990年代は、ストリートカルチャーやサブカルチャーが急速に発展した時代です。
この時期、若者文化の中心には音楽、アート、スポーツがあり、それらがファッションにも大きな影響を与えました。
- 1970年代: ヒップホップ文化がニューヨークで誕生し、ブレイクダンスやDJカルチャーとともにファッションも発展しました。この頃のスタイルには、アディダスのトラックスーツやスニーカー、チェーンアクセサリーなどが象徴的でした。
- 1980年代: スケートボードカルチャーが拡大し、VANSのスニーカーやグラフィックTシャツ、デニムジャケットがスケータースタイルとして定着しました。
- 1990年代: グランジやパンクロックが主流となり、ネルシャツやダメージデニム、バンドTシャツなどが登場し、音楽とファッションがさらに密接に結びつきました。
ストリートカルチャーや音楽(ヒップホップ、スケートボード、パンク)との関係
オールドスクールファッションは、ストリートカルチャーや音楽シーンと切り離せない存在です。
以下に、それぞれの要素との関連性を解説します。
- ヒップホップ:
ヒップホップファッションは、ルーズなシルエットや派手な色使い、アクセサリーが特徴です。ランニングスニーカーやキャップ、ゴールドチェーンが典型的で、アディダスやNIKEといったブランドが支持されました。 - スケートボード:
スケーターファッションは、耐久性と機能性を重視したラフなスタイルが特徴です。VANSのスニーカー、ダブルニーのパンツ、チェックシャツはスケーターたちの定番アイテムでした。 - パンク:
パンクファッションは、DIY精神と反骨心を表現したスタイルで、レザージャケット、スタッズ、チェーン、ダメージデニムなどが代表的です。音楽シーンではセックス・ピストルズやラモーンズといったバンドが影響を与えました。
オールドスクールファッションは、これらのカルチャーの影響を受け、当時の若者たちの自己表現の手段となりました。
その個性や文化的背景が、現代のファッションシーンでも注目されている理由の一つです。
オールドスクールファッションの代表的なアイテム
スニーカー:VANS、CONVERSE、adidas Originalsなど
オールドスクールファッションを語るうえで外せないのが、クラシックなスニーカーです。
以下のブランドが特に代表的です。
- VANS(ヴァンズ):
スケートボードカルチャーの象徴的なブランドで、「オールドスクール」や「スリッポン」などのモデルは今でも人気。シンプルなデザインと耐久性が特徴です。 - CONVERSE(コンバース):
「オールスター」や「ジャックパーセル」といったモデルが長年愛され続けています。カジュアルな着こなしにも、少しレトロな雰囲気を与えるのに最適です。 - adidas Originals(アディダスオリジナルス):
特に「スーパースター」や「スタンスミス」は、ヒップホップカルチャーを象徴するスニーカーとして有名です。サイドのスリーストライプスが目を引くアイコン的な存在です。
デニムパンツ:リーバイス501やストレートジーンズ
オールドスクールスタイルには欠かせないアイテムの一つがデニムパンツです。
- リーバイス501:
ストレートシルエットが特徴で、どんなスタイルにもマッチする万能アイテム。ヴィンテージ感を演出するのにぴったりです。 - ストレートジーンズ:
ワイドすぎず細すぎない、クラシックなストレートカットのデニムは、オールドスクールファッションの基本。ロールアップしてスニーカーを目立たせるスタイリングも人気です。
バンドTシャツやグラフィックTシャツ
個性を表現するアイテムとして、バンドTシャツやグラフィックTシャツも重要です。
- バンドTシャツ:
好きなバンドやアーティストをアピールできるだけでなく、ロックやパンクの雰囲気を簡単に取り入れることができます。 - グラフィックTシャツ:
大胆なロゴやアートがプリントされたTシャツは、スケーターファッションやストリートスタイルと相性抜群です。
ジャケット:MA-1、スタジャン、デニムジャケット
オールドスクールスタイルを完成させるアウターとして、以下のジャケットが定番です。
- MA-1:
ミリタリー要素を取り入れたアイテムで、ストリートスタイルに適度な重厚感を加えます。 - スタジャン:
カレッジスタイルの象徴で、ゆったりしたシルエットがオールドスクールらしい雰囲気を醸し出します。 - デニムジャケット:
ヴィンテージ感を演出する万能アイテムで、シンプルなスタイルにアクセントを加えることができます。
小物:キャップやバックパック、チェーンアクセサリー
アクセサリー類は、オールドスクールファッションを引き立てる重要なポイントです。
- キャップ:
ベースボールキャップやスナップバックキャップは、カジュアルさとストリート感をプラスするのに最適です。 - バックパック:
シンプルなデザインのナイロン製バックパックは、スケータースタイルや学生ファッションに馴染みます。 - チェーンアクセサリー:
ゴールドチェーンやシルバーチェーンのネックレスは、ヒップホップカルチャーを意識したアイテムとして人気があります。
これらのアイテムは、オールドスクールファッションの基本要素であり、各時代や文化のアイデンティティを象徴しています。
これらを組み合わせることで、クラシックかつ現代的なスタイルを作り出すことができます。
オールドスクールファッションのコーディネートのポイント
シルエットの特徴:ゆったりとしたシルエット
オールドスクールファッションの最大の特徴は、そのリラックスしたゆったりとしたシルエットです。
- トップス: オーバーサイズのTシャツやスウェットシャツを選ぶことで、カジュアルさとリラックス感を演出できます。肩が少し落ちるデザインがポイントです。
- ボトムス: ストレートジーンズやワイドパンツを取り入れることで、全体のバランスを取るのが基本。裾をロールアップして足元のスニーカーを際立たせると、よりオールドスクールらしい雰囲気が出ます。
- シルエット全体: 体のラインを強調しすぎないゆったり感を意識しながら、ボリューム感を全体で統一することが重要です。
カラーパレット:モノトーン、ビビッドカラー、レトロな配色
オールドスクールファッションの色使いは、シンプルながらも効果的な印象を与えるのが特徴です。
- モノトーン: ブラックやホワイト、グレーなどのシンプルな色使いが基本。これにより、シルエットや素材感を際立たせることができます。
- ビビッドカラー: レッド、イエロー、ブルーなどのビビッドな色をアクセントとして取り入れると、80~90年代のレトロな雰囲気を強調できます。
- レトロな配色: レトロ感を演出するには、マスタードイエローやバーガンディ、オリーブグリーンなどのくすんだ色を活用するのがおすすめです。
レイヤリングのコツ:シャツ、スウェット、ジャケットの重ね着
オールドスクールファッションでは、レイヤリング(重ね着)によって奥行きと個性を加えるスタイリングが重要です。
- シャツとスウェット: チェックシャツをスウェットシャツの下に重ね、襟や裾を少しだけ見せることで、カジュアルさとストリート感を演出できます。
- ジャケットの選び方: MA-1やデニムジャケットなどを重ね着する際には、インナーにシンプルな無地のTシャツやロゴ入りスウェットを合わせるとバランスが取りやすいです。
- レイヤリングの配色: インナーとアウターの色のコントラストを意識することで、全体のスタイルが引き締まります。たとえば、白いTシャツにブラックのデニムジャケットを合わせると、定番でありながら洗練された印象を与えます。
コーディネートのポイントのまとめ
オールドスクールファッションのコーディネートは、ゆったりとしたシルエット、シンプルながらもレトロ感のあるカラーパレット、そして計算されたレイヤリングが重要です。
これらを意識しながら、個性的なアイテムを組み合わせることで、クラシックでありながら現代的なスタイルを楽しむことができます。
オールドスクールファッションを取り入れる方法
初心者向け:基本アイテムを揃える
オールドスクールファッションを始めるなら、まずは定番のアイテムを揃えることからスタートしましょう。
「何から手を付けたらいいのかわからない…」という方も、このリストがあれば迷いません!
- スニーカー: VANSの「オールドスクール」やCONVERSEの「オールスター」は鉄板中の鉄板。シンプルでどんなコーデにも合います。
- デニムパンツ: リーバイス501を1本持っておけば安心。あとは好みに応じてストレートかワイドパンツを選ぶとOK。
- Tシャツ: 無地の白Tやロゴ入りTシャツを数枚。グラフィックTも1枚あるとオールドスクール感がアップします。
- ジャケット: デニムジャケットやMA-1でアウターを揃えると、どんなスタイルにも取り入れやすいです。
まずはシンプルなコーディネートで、オールドスクールスタイルの雰囲気を楽しみましょう。
アクセントアイテムを使った現代風アレンジ
「オールドスクールだけだと少し古臭いかも…」と感じる方には、現代風アレンジを加えたスタイルがおすすめです。
レトロな雰囲気を残しつつ、少し新鮮さをプラスしてみましょう。
- スニーカー+テックアイテム: クラシックなスニーカーに最新のテックバッグを合わせると、時代を超えたスタイルが完成します。
- バケットハットやアクセサリー: 90年代のオールドスクールを感じさせつつ、モダンなアクセサリーで今っぽさを演出。黒のバケットハットは特に万能です。
- カラーアレンジ: ベースはモノトーンでまとめ、ソックスやキャップなど小物にビビッドカラーを差し込むと個性的に。たとえば、赤い靴下をちらっと見せるのもオシャレ。
現代風にアレンジすることで、より自由で楽しいファッションに仕上がります。
ヴィンテージショップでのアイテム選びのコツ
オールドスクールファッションの本当の楽しみは、ヴィンテージショップでお宝を見つけること!
以下のポイントを押さえて、失敗しない選び方をしましょう。
- 状態をチェック: デニムやTシャツはヴィンテージ特有の風合いが魅力ですが、ダメージがひどすぎるものは避けましょう。特にステッチや生地の厚みは要チェック!
- ブランドロゴに注目: 人気のリーバイス501やVANSのヴィンテージモデルは、古いロゴやタグがポイントです。ディテールを見ることで価値を見極められます。
- サイズ感を試着で確認: ヴィンテージアイテムはサイズが独特。特にパンツやジャケットは試着してから購入するのがおすすめです。
- 小物にも注目: ヴィンテージキャップやバッグなど、洋服以外のアイテムもチェックしてみてください。アクセントに使えるものが見つかるかもしれません。
ヴィンテージショップでの探索は宝探し感覚で楽しめるので、じっくりと掘り出し物を見つけましょう。
オールドスクールファッションは、初心者でも取り入れやすく、工夫次第でどんどん奥深くなります。
基本を抑えつつ、アレンジやヴィンテージの要素を加えて、自分だけのスタイルを作り上げてみましょう。
ファッションは楽しむもの。失敗したら、それも「味」になるのがオールドスクールの魅力です。
オールドスクールファッションの現在のトレンド
2020年代のリバイバルブーム
2020年代に入り、オールドスクールファッションは再び注目を集めています。
その背景には、ノスタルジア(郷愁)を感じさせるスタイルが若者を中心に支持されていることが挙げられます。
- ノスタルジックなデザインへの関心: 過去のシンプルで飽きのこないデザインが見直され、特にVANSやCONVERSEなどの定番スニーカーが再評価されています。
- ヴィンテージの流行: オリジナルのヴィンテージアイテムが高値で取引される一方、リメイク品やレプリカも人気です。デニムジャケットやバンドTシャツなど、アイコニックなアイテムが若者世代に受け入れられています。
- 環境意識の高まり: サステナビリティを重視する流れの中で、長く使えるクラシックなアイテムや、ヴィンテージショップでの買い物が支持されています。
ハイブランドとストリートブランドの融合例
オールドスクールファッションの影響を受けたスタイルは、ハイブランドとストリートブランドの融合により、さらに進化しています。
- Supreme(シュプリーム): ニューヨーク発のストリートブランドで、オールドスクールなデザインを現代風に再解釈。特にロゴスウェットやキャップは象徴的なアイテムです。
- PALACE Skateboards(パレス スケートボード): スケーターファッションをベースにしつつ、レトロな色使いやシルエットで人気を集めています。
- ハイブランドとのコラボレーション: ルイ・ヴィトン×Supremeや、グッチ×adidas Originalsなど、ストリートカルチャーとラグジュアリーが融合したコラボは話題性抜群。これにより、オールドスクールファッションが新たな層にも浸透しました。
インフルエンサーやセレブのスタイリング
オールドスクールファッションの普及には、インフルエンサーやセレブリティの影響が大きいです。
- 海外セレブの影響: カニエ・ウェストやエイサップ・ロッキーなどのアーティストが、レトロなアイテムを現代風にスタイリングして注目を集めています。
- インフルエンサーの発信: InstagramやTikTokを通じて、オールドスクールスタイルを取り入れたコーディネートが拡散。デニムジャケットやスニーカー、ロゴTシャツなどが頻繁に登場しています。
- 日本のトレンドセッター: 日本では、ファッション系YouTuberやモデルが、ヴィンテージショップでの購入品を紹介するなどして、オールドスクールファッションを新たな世代に広めています。
現在のトレンドを取り入れるポイント
- アイテム選び: 定番スニーカーやヴィンテージTシャツをベースに、現代のコラボアイテムを加えると旬のスタイルに。
- シンプルにアレンジ: モノトーンの着こなしにレトロな小物をプラスして、過去と現在の良さを融合させるスタイルが人気です。
- アクセントとしてのハイブランド: ハイブランドのロゴアイテムを一部取り入れることで、ラグジュアリーな雰囲気を加えられます。
オールドスクールファッションはその普遍的な魅力を保ちながら、現代の感性と融合して進化を続けています。
このトレンドを押さえることで、個性を際立たせたスタイリングが可能になります。
まとめ:1970年代から1990年代に生まれたオールドスクールファッション
オールドスクールファッションは、1970年代から1990年代のストリートカルチャーや音楽シーンを背景に生まれた、ノスタルジックで個性的なスタイルです。
その魅力は、ゆったりとしたシルエットやクラシックなアイテム、そしてモノトーンやビビッドカラーを巧みに取り入れた配色にあります。
スニーカーやデニムパンツ、ジャケットといった定番アイテムはもちろん、現代風のアレンジやヴィンテージアイテムの活用によって、自分らしいスタイルを楽しむことができます。
さらに、近年のリバイバルブームやハイブランドとのコラボレーション、インフルエンサーによる発信が、このスタイルを新たな世代へと広げています。
オールドスクールファッションは、その普遍的な魅力と進化するスタイルで、時代を超えて多くの人々を魅了し続けています。
ぜひこの記事を参考に、オールドスクールファッションの楽しさを日々のコーディネートに取り入れてみてください!
PROFILE
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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