ファッションブランドには様々なテイストが加味されたブランドが多く存在しますが、その中でも異彩を放っているのがUNDERCOVER(アンダーカバー)です。
独特な世界観を持ち、新しい扉を開けてくれるUNDERCOVERについて、その歴史や特徴などを解説していきます。
目次
UNDERCOVERについて
UNDERCOVER(アンダーカバー)は、秘密めいた雰囲気を漂わせるということから名付けられたように、ブランド自体がちょっと変わった世界観を秘めています。
最初に作った作品も指名手配犯の顔がプリントされたTシャツということもあり、そのイメージも一風どころか、かなり偏っていることが分かるでしょう。
こちらのTシャツは販売されていませんが、その独特なセンスと世界観に魅了される人は少なくはなく、ありとあらゆるアイテムが熱烈な支持層に受けています。
UNDERCOVERの歴史
1990年、デザイナーである高橋盾が一ノ瀬弘法と共に服飾の学校に在学中にUNDERCOVER(アンダーカバー)を設立したのが始まりです。
1991年に卒業した後から本格的にブランドをスタートさせ、服の卸を始めています。
1993年、セレクトショップをオープン、1994年には東京コレクションで発表し、有限会社としてUNDERCOVERを設立しました。
1995年にはUNDERCOVER(アンダーカバー)だけのショップとしてNOWHERE LTDを開店しています。
2000年には有限会社から株式会社へと変わり、2003年にはパリコレで発表しています。
2008年にはN.HOOLYWOOD(エヌハリウッド)など他のブランドと共に大阪は梅田、阪急百貨店にてセレクトショップを展開しました。
2009年にメンズラインであるUNDERCOVERISMをパリにて発表しました。
2013年になると、セカンドラインであるメンズのJohnUNDERCOVERとウィメンズのSueUNDERCOVERを展開しています。
様々なコラボをしながら2021年に新たなメンズラインとしてUndercoverismを展開しますが、2023年にUNDERCOVERに統合しています。
また2022年にはSueUNDERCOVERも休止しました。
デザイナー高橋盾
UNDERCOVER(アンダーカバー)のデザイナーである高橋盾は、文化服装学院に在学している時にVANDALIZE(ヴァンダライズ)のデザイナーである一ノ瀬弘法と共にブランドをスタートしています。
東京セックスピストルズというバンドでボーカルをするなど、パンクに傾倒していたことがブランドのデザインなどに色濃く反映しているようです。
学院の卒業後はショップのオープンやコレクションの発表、パリコレにてデビューを飾るなど怒涛のように突き進んできました。
誰もが見たことあるようで見たことがない服を作るという理念から、独創的なテイストを次々に作り出しています。
その姿は狂気なようで上品、気品すら感じさせるのにも関わらず何処か謎めいている雰囲気に包まれ、デザイナーである高橋の描き出す世界にハマってしまう方も少なくありません。
それは国内でだけではなく海外にも高い影響力を与えており、芸術において進んだ価値観を持つ人たちからは熱狂的な支持を集めています。
UNDERCOVERの特徴とは
デザイナーが元パンク系のバンドをしていたこともあり、ブランドのテイストもパンクではないかと思われがちですが、実際にはストリート系とモード系の中間とも言われ、パンクとしてのファッションではありません。
独創的で奇抜であることは間違いありませんが、ユニークでありながらストレート、フェミニンなスタイルもあればデストロイなど、捉えどころが難しいブランドでもあります。
他と異なったファッションを模索したい方にとっては打って付けのブランドと言えるでしょう。
独特な世界観を持つブランド
デザイナー自身が秘密めいた雰囲気を漂わせたいことからブランド名を付けたことからも、独特の世界観をこれでもかと魅せつけてくれるのが特徴です。
どのアイテムもメッセージ性を秘めているように感じられ、ファンからは熱烈な支持を得ています。
美と醜をいくつもの線から融合させたり、大量のパッチワークを使ったり、狂気を孕んだプリントを付けるなど、芸術と悪ふざけが見事な形でファッションとして完成しています。
アイテムとしての評価はずば抜けて高い物もあり、ボロボロの状態にしたデニムをリペアした85デニムは、あまりの芸術性から中古市場では高額で取引されることもあると言います。
独特の世界観をメッセージとして服にプリントするなど、その世界に入り込んだら抜け出すことができない魅力があります。
UNDERCOVERのこれまでのライン
UNDERCOVER(アンダーカバー)にはセカンドラインとしてメンズのJohnUNDERCOVERと、ウィメンズのSueUNDERCOVERを展開したことがあります。
これらは広い層を取り入れるデザインにしているところが特徴と言え、従来のUNDERCOVERよりも値段設定も低めでした。
デザインを担当したのは高橋盾ではなく企画チームであったと言い、高橋はあくまで監修をする形で参加をしていました。
後に新たなメンズラインとして立ち上げられたのがUndercoverismです。
これらのラインは2023年までに休止しています。
UNDERCOVERのコラボ
UNDERCOVER(アンダーカバー)では多くのブランドとコラボをしています。
有名なブランドばかりで、UNDERCOVER(アンダーカバー)が業界からどれだけ注目を集めているかが分かります。
スポーツウェアのNIKEとのコラボは、デザイナーである高橋盾がマラソングループに所属するランナーであったことが縁で開始しました。
シューズだけでなくパンツなどのウェアを展開し、長い間その関係は続いていると言います。
日本を代表する一大アパレルメーカーとして有名なUNIQLOとのコラボでは、お互いのブランド名の頭を取ってUUと名付けるなど、かなり有効的であったと言えるでしょう。
キーワードを家族にしたと言い、一般的にシンプルなデザインのUNIQLO(ユニクロ)のアイテムにUNDERCOVER(アンダーカバー)らしいユニークな特色を付けています。
中でもキッズラインは好評だったようで、後に再コラボするまでになりました。
世界的ジーンズブランドLevi’sとのコラボでは、50周年記念のトラッカージャケットにUNDERCOVER(アンダーカバー)の独特な世界観をデザインとして付け加えた作品を発表し、受注販売されています。
またアパレル関係だけでなく、村上春樹原作の映画ノルウェイの森とのコラボではTシャツを発表しました。
サンリオとのコラボは、キティちゃんなどイメージがかなり異なりますが、Tシャツやトートバッグなどを見事な表現で収めています。
コーヒーチェーン大手のスターバックスとは、雑誌の企画としてコラボしたマグカップを展開しています。
他にも様々なブランドとコラボを行い、その世界観を見事なまでに表現しているところが評価されています。
UNDERCOVERの公式サイト・SNS
UNDERCOVER(アンダーカバー)の公式サイトのURLはhttps://undercoverism.com/です。
オンラインストアで数々のアイテムを手に入れることができます。
インスタグラムやフェイスブック、Xなどで最新のアイテムを見ることができますので、こちらから情報を仕入れてみるのも良いでしょう。
まとめ:UNDERCOVER ブランドリリース
UNDERCOVER(アンダーカバー)は一種独特なイメージと奇抜なテイストを持つブランドという感じを持つ方もいますが、実際には広く様々な層を取り込めるだけの懐の深さが魅力のブランドです。
コラボの多さからもそのデザイン性が高く評価されていることが分かるでしょう。
一度入ったら抜け出せないその世界感に魅了されたい方は、一度目を通してみてはいかがでしょうか。
PROFILE
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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