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mercibeaucoup,の歴史と特徴【ブランドリリース】

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mercibeaucoup,の歴史と特徴【ブランドリリース】

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mercibeaucoup,(メルシーボークー)は、遊び心と感謝の気持ちを込めたデザインで多くのファンを魅了してきた日本発のファッションブランドです。

デザイナー宇津木えりの手によって生み出されたその世界観は、ユニークなアイデアと日常に寄り添う着やすさを見事に融合させています。

ふわっと広がるスカートや後ろ前に履くパンツなど、思わず笑顔になるような工夫と、素材へのこだわりが随所に感じられるのが特徴です。

この記事では、mercibeaucoup,(メルシーボークー)のブランドの起源や歴史、創業者やデザイナーの背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。

 

mercibeaucoup,(メルシーボークー)の起源と歴史

ブランド誕生の背景

mercibeaucoup,(メルシーボークー)は、デザイナー宇津木えりが中心となり、株式会社イッセイミヤケのグループ会社であるA‑net(エイ・ネット)のバックアップのもと、2006‑07秋冬(AW)シーズンに「東京コレクション」でデビューしたブランドです。

ブランド名には、フランス語で「どうもありがとう」という意味が込められており、感謝や謙虚さを忘れない気持ちが根底に流れています。

 

宇津木えりは女子美術短期大学を1986年に卒業後、エスモード・ジャポン、フランス・パリのステュディオ・ベルソーで学び、帰国後は複数のアパレル企業でデザイナーとしてキャリアを積んできました。

2000年にBIGIに入社し、翌年には自身が中心となりブランド「FRAPBOIS(フラボア)」を立ち上げましたが、2005年3月末にそのデザイナーポジションを辞任し、翌年にmercibeaucoup,(メルシーボークー)を新たに始動しています。

 

ブランドのコンセプトとネーミング

mercibeaucoup,(メルシーボークー)は「清く・楽しく・美しく。」がブランドの基本コンセプトであり、「きちんとしているけど、ちょっと笑える。主張はあるけど、気どっていない。」という独特の遊び心を持った庶民的なデザインが特徴です。

ブランド名には「感謝する気持ちを日々大切に、忘れずにいたい」という宇津木えりの思いが込められています。

 

ショップ展開と象徴的アイテム

ブランドの第一歩として、2006年に東京・北青山に初の直営路面店をオープン。

その後、銀座、新宿ミロード、渋谷パルコパート1、京都河原町、原宿などにも店舗を展開しました。

店舗ごとにテーマ性のあるユニークな内装を取り入れており、京都店は「おばけ屋敷な店。」をテーマに、真っ黒な壁面に顔のようなデザインを施したり、原宿店では「シールな店。」として店内中にシールを貼るなど、遊び心あふれる演出で注目を集めました。

また、ブランドを代表するアイテムとして、「ふわスカ」と呼ばれる独特の立体的シルエットのスカートや、試行錯誤の末後ろ前に履いたことで生まれた「うしろまえパンツ」があり、どちらもデザイン性と着やすさを兼ね備えた人気アイテムとして親しまれました。

 

セカンドラインとブランドの変遷

2010年には、より手に取りやすい低価格帯ラインとして「jevous enprie!(ジュヴゾンプリ!)」をローンチ。

フランス語で「どういたしまして!」という意味を持ち、「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」の“妹的”存在として展開されました。

 

デザイナー退任とブランド休止

宇津木えりは2020年7月31日をもってmercibeaucoup,(メルシーボークー)のデザインを退任し、その後ブランドは2020‑21秋冬シーズンをもって休止されました。

デザイナー退任後、宇津木えりは新ブランド「eriutsugi」を立ち上げ、天然素材を用いたベーシックで着心地を重視した服づくりを続けています。

 

このように、mercibeaucoup,(メルシーボークー)は、感謝の気持ちや遊び心を大切にした愛されるブランドとして2006年に誕生し、ユニークなコンセプトやアイテムで日本のファッションシーンに存在感を残してきました。

2020年の区切りを迎えたものの、その影響とDNAはデザイナーの新たな活動にも引き継がれています。

 

創業者:宇津木えり(デザイナー)について

生い立ちと歩み

宇津木えり(うつぎ えり)は、1966年3月20日に東京都で生まれました。

女子美術短期大学で衣服デザインを学び、1986年に卒業後、エスモードジャポン東京校で学び、さらにフランス・パリに渡りステュディオ・ベルソーにて研鑽を積みました。

その後帰国し、「Zucca」や「ツモリチサト」などイッセイミヤケグループのブランドでデザイナーとして活躍した経験を持ちます。

 

「FRAPBOIS(フラボア)」の創設

2000年にBIGI(ビギ)に入社した宇津木えりは、2001年、自身が中心となって「FRAPBOIS(フラボア)」を立ち上げます。

ブランド名はフランス語の“FRAPPER”(打つ)と“BOIS”(木)を組み合わせた造語で、「大人げない大人の服」をコンセプトとしたリラックスウェアを展開しました。

 

「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」の創業

2005年、宇津木えりはエイ・ネット(A‑net)に入社し、ファッションブランド「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」を創設します。

ブランド名はフランス語で「どうもありがとう」を意味し、「すべての人への感謝」や「喧騒とした世の中で謙虚さと感謝の気持ちを忘れないでほしい」という思いが込められています。

そして、2006年秋冬、東京コレクションにてデビューを果たしました。

 

デザインスタイルとブランドの特徴

宇津木えりが手がけた「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」は、「清く・楽しく・美しく。」をブランドの基本コンセプトとし、「きちんとしているけれどちょっと笑える。

主張があるけれど気どっていない」といった独特の遊び心のある庶民的なデザインが特徴でした。

ファッションにユーモアを取り入れつつ、感謝の気持ちや謙虚さを忘れないという精神性がすみずみに行き渡っていました。

 

デザイナーとしての功績とその後

宇津木えりは、「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」のデザイナーとして14年にわたってブランドを牽引し、2020年7月31日に退任を発表しました。

その後、ブランドは2020‑21年秋冬シーズンをもって休止となりました。

退任後は、新たなブランド「eriutsugi(エリウツギ)」を立ち上げ、天然素材を重視した服づくりを行うなど、新たな創造の道へと歩みを進めています。

 

宇津木えりは、国内ファッションシーンにおいて感謝とユーモアを織り交ぜた独自の世界観を築き上げたカリスマデザイナーです。

彼女の創造の根底には、常に「ありがとう」という想いがあり、それが「mercibeaucoup,(メルシーボークー)」というブランド名にも表れています。

服づくりを通じて「感謝」と「楽しさ」を届けるその姿勢は、今もなお多くのファンに愛され続けています。

 

mercibeaucoup,(メルシーボークー)のデザインの特徴とスタイル

庶民的で遊び心あるスタイル

mercibeaucoup,(メルシーボークー)は「清く・楽しく・美しく。」というブランドコンセプトのもと、「きちんとしているけど、ちょっと笑える。主張はあるけど、気どっていない。」という独特の遊び心あふれるデザインを掲げています。

日常に溶け込む可愛らしさと、ちょっとした個性を持ち合わせた服づくりがその特徴です。

 

代表アイテム:ふわスカと“うしろまえパンツ”

代表的なアイテムとして、「ふわスカ」があります。

これはウエスト部分にゴムを使いながらも、ダーツの深さやタックの間隔、角度まで計算された立体的なシルエットが特徴で、シンプルなのに着映えする頼れるスカートです。

また、「うしろまえパンツ」は、試行錯誤の末、後ろ前に着用してみたことで誕生したアイテムで、ゆったりとしたわたり幅で下半身をきれいにカバーする、着る人目線の機能美が光ります。

 

柔らかさと快適さが融合した素材使い

変形デニム「S B:てろデニ」は、ドレープ感と落ち感のある生地を使用し、キュプラと綿を撚り合わせた糸で織り上げた滑らかな素材が特徴です。

ウエストはゴムで紐調節可能なリラックス仕様。環境にも配慮した淡い染め加工により、使いやすさと丁寧さを両立させた作りになっています。

 

コラボレーションによる和モダンな表現

京都発のテキスタイルブランドSOU・SOUとのコラボレーションでは、「清く・楽しく・美しく。」をテーマに和のモチーフをモダンに表現したデザインが誕生しました。

巾着バッグや2WAYナップザックなどを通して、民族的な美しさと現代的なデザインが共存するスタイルを提案しています。

 

ブランドデザインへの思いの変化

設立10周年の折には、自然栽培との出会いを通じて、遊び心に加え「持続可能性」や素材に込める思いを意識するようになったと、デザイナー宇津木えりは語っています。

自然由来の草木染を使った“草木染メルティー”シリーズでは、カモミール(白)、バラ(オレンジ)、ローズマリー(黄)、ログウッド(ネイビーやカーキグレー)といった染料を用い、色に込められた意味や香りの記憶までもファッションに取り込んでいます。

「“おいしい服”を作りたい」という、感覚に訴える表現を服で叶える姿勢がうかがえます。

 

mercibeaucoup,(メルシーボークー)のデザインは、日常に寄り添いながらもちょっとした驚きや優しさを届ける、感性と機能の融合といえるでしょう。

遊び心は忘れず、それでいて丁寧で心地よい服を提供し続けた、そのスタイルと世界観が多くのファンに愛されてきたのです。

 

まとめ:mercibeaucoup,(メルシーボークー) ブランドリリース

mercibeaucoup,(メルシーボークー)は、「清く・楽しく・美しく。」という理念のもと、ユーモアと実用性、そして感謝の気持ちを織り交ぜた独自のファッションを展開してきました。

ふわスカやうしろまえパンツといった代表的アイテムは、そのユニークな発想力と丁寧なものづくりの姿勢を象徴しています。

また、素材や染色へのこだわり、和との融合といった取り組みにより、ブランドの世界観は年々深化してきました。

mercibeaucoup,(メルシーボークー)のデザインは、ただのファッションではなく、日々の暮らしに彩りと楽しさを与えてくれる存在であり続けたのです。

PROFILE

IDEALVINCI
IDEALVINCIメンズファッション専門WEBライター
古着屋「GARATOIRO」「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。

セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。

起業後は30万人以上のファッションユーザーに利用されるWEBメディア「IDEALVINCI」専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。

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