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LOOPWHEELERの歴史と特徴【ブランドリリース】

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LOOPWHEELERの歴史と特徴【ブランドリリース】

LOOPWHEELER

日本が世界に誇るスウェットブランド、LOOPWHEELER(ループウィラー)

その魅力は、一見すると非常にシンプルなデザインの中に、職人技術と哲学が凝縮されている点にあります。

吊り編み機を用いた希少な生地と、長年の経験に裏打ちされた縫製技術によって生まれるアイテムは、着るほどに身体に馴染み、時間とともにその良さを実感できる逸品ばかりです。

この記事では、そんなLOOPWHEELER(ループウィラー)のブランドの起源や歴史、創業者の背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。

 

LOOPWHEELER(ループウィラー)の起源と歴史

創業とブランド設立の背景

LOOPWHEELER(ループウィラー)は1999年に創立され、日本製スウェットシャツの歴史の中で“吊り編み機(Loop Wheel Machine/TSURIAMIKI)”を核とするブランドとして生まれました。

創業者である鈴木諭氏は、アパレル・繊維業界で企画から生産管理までの経験を重ねる中で、この古い編み機とその生地の持つ魅力に惹かれ、この技術が時代とともに消えつつあることを危惧し、LOOPWHEELER(ループウィラー)の設立を決意しています。

 

ブランド名「LOOPWHEELER」は、まさに吊り編み機(Loop Wheel Machine)から由来しており、製品すべてにおいてこの機械で編まれた生地のみを使用することを掲げています。

鈴木氏は、「世界で最も正統なスウェットシャツ(The world’s most authentic sweatshirt)」をブランドのミッションとし、日本の職人技を守りつつ、素材そのもの・吊り編み機の技術を次世代に伝えていくことを目指しています。

 

吊り編み機と生地の特性

吊り編み機(TSURIAMIKI)は、円筒形状の編み機で糸にテンションをかけずにゆっくりと編む方式です。

そのため生地が非常に柔らかく、洗濯を繰り返しても風合いが損なわれにくい特徴を持っています。

 

生産効率は非常に低く、吊り裏毛生地の場合は一般的な高速編み機の1/10〜1/20程度の速度しかないと言われています。

にもかかわらず、LOOPWHEELER(ループウィラー)ではこの非効率をあえて受け入れ、職人の手による丁寧な編立てと縫製を重視する姿勢を保っています。

 

また、LOOPWHEELER(ループウィラー)は「TSURIAMI」という呼称も用いており、これは吊り編みの生地をさらに磨き上げた仕様を指しています。

日本国内で、特に和歌山県を中心とする地域で、吊り編み機が残って稼働しており、ブランドはその産地・職人との密接な協力関係を築いてきました。

 

海外展開と国内展開の経緯

ブランド設立当初からLOOPWHEELER(ループウィラー)は、まず海外市場に対してアプローチを仕掛けました。

1999年の創業後すぐ、ロンドンなど欧州の高級百貨店やセレクトショップでの取り扱いが始まります。

特にセルフリッジズ(Selfridges)などでの展開がスタート地点となり、その品質と独特の生地感で注目を集めました。

 

その後、日本国内への展開は2002年が本格的なスタートであり、東京の中目黒にて国内初店舗をオープンさせます。

以降、千駄ヶ谷への移転や、大阪・福岡など地方都市への店舗展開も進められ、国内でのファンベースを着実に広げていきます。

 

ブランド哲学とものづくりのこだわり

LOOPWHEELER(ループウィラー)は、ただ高級であることや見た目の良さだけを追求するのではなく、生地そのものの耐久性や着心地、そして日本古来の編み機・職人技術を「次世代に残す」という理念を強く持っています。

代表の鈴木氏自身、「TSURIAMIKIを消えゆく技術として放置したくない」という思いがブランド設立の原動力であったことを語っています。

 

また、LOOPWHEELER(ループウィラー)はコラボレーションや限定素材などを通じて、「生地の起源」「工程の見えるものづくり」にこだわった姿勢を国内外から支持されています。

たとえば、伝統的な吊り編み機を使った裏毛生地を中心に、染色や起毛加工などにも慎重な選択と技術を注ぎ込んでおり、希少な「先起毛」機械を復元して使用するなど、素材の風合いを最大限に引き出す取り組みも行っています。

 

成長と評価、現在までの歩み

創業以降、LOOPWHEELER(ループウィラー)は「世界で最も正統なスウェットシャツブランド」のひとつとして、国内外で高い評価を受けてきました。

その品質の良さは、洗濯回数や着用期間を重ねても風合いが衰えにくいこと、素材・縫製・形状のバランスが優れていることなどが支持されている理由です。

 

また、常に生産プロセスや素材を見直し、限定的素材や希少技術を取り入れることで、ブランドとしてのオリジナリティと価値を保ち続けています。

創立以来25周年を超え、TSURIAMI生地とTSURIAMIKIの技術を象徴とするブランドとして、その存在感はむしろ強まっています。

 

LOOPWHEELER(ループウィラー)の創業者について

生い立ちと初期キャリア

LOOPWHEELER(ループウィラー)の創業者であり代表である鈴木諭氏は、1959年に静岡県で生まれました。

子どものころから吊り編みスウェットの“着心地”に魅了され、その感覚が後のブランド創設の基盤となっています。

 

若い時期には繊維商社に就職し、業界の仕組みや生地・生産の流れを学びました。

OEM(他社ブランドのための生産)業務に関わる経験を通じて、自分の手で「良いもの」を作りたいという思いを強めていきます。

 

LOOPWHEELER(ループウィラー)創設の動機

1990年代前半から中頃にかけて、アパレル生産の多くが中国など海外へ移行し、日本国内の吊り編み機(TSURIAMIKI)を使ったスウェット生地を作る工場が激減していきました。

静岡・和歌山などで稼働していた吊り編み機を使う工場は、バブル崩壊後の経済構造の変化もあり、1990年代末には数が非常に限られてきていたのです。

 

鈴木氏にとって吊り編み機で作られた生地は、ただ「古いもの」ではなく、糸へのテンションが少なく空気を含んだふっくらとした肌触りや耐久性といった特徴を持っており、着るものとしての価値が高いものでした。

この「ものづくり」の文化と技術を次世代に残したいとの思いが、1999年にブランドLOOPWHEELER(ループウィラー)を立ち上げる原動力となりました。

 

ブランド設立以降の軌跡と事業展開

LOOPWHEELER(ループウィラー)は1999年にスタートし、創業当初はOEM生産を行っていた鈴木氏が、自らのブランドで吊り編みスウェットのみを使った製品開発を始めたことが始まりです。

ブランド立ち上げ後すぐに海外展開にも挑戦します。

ロンドンのセルフリッジズ(Selfridges)などの百貨店で取り扱いが始まり、それがきっかけでヨーロッパの雑誌等にも紹介されました。

 

これにより「メイド・イン・ジャパン」「丁寧なものづくり」といった価値観が海外で評価される基盤が築かれています。

2002年には東京・中目黒に国内での初店舗をオープンし、2005年には千駄ヶ谷に移転・旗艦店を設置しました。

以後、福岡店、大阪店など地方都市を含む展開も進め、ブランドとしての認知と支持を拡大させていきます。

 

人柄・こだわり・現在の視点

鈴木諭氏は、スウェットという非常に日常的な衣服を通して、日本国内の失われつつある繊維加工技術や職人の技を「文化」として価値づけることを信条としています。

吊り編み機への深い愛着だけでなく、それを使い続けることの困難さを理解しながらも、自らのブランドでその伝統を維持し、さらに新しい試みに挑戦する姿勢を持ち続けています。

 

また、創業者として鈴木氏は長期間にわたり製品のディテールや素材選定に携わっており、デザインにも強く関わっています。

例えば、ブランドのラベルにカタカナフォントを使う選択も、海外に向けて「日本ブランドであること」を明示的に示したいという思いからであり、当初国内では批判もあったものの、今ではLOOPWHEELER(ループウィラー)の象徴のひとつとされています。

 

現在、鈴木諭氏は「吊り編みスウェット」の魅力を伝えること、その技術と製造現場を守ること、そしてLOOPWHEELER(ループウィラー)が培ってきた信頼と品質をこれからの世代に引き継いでいくことを事業の中心にしています。

その思いは、限定商品やコラボレーションなどを通しても体現されており、ファッション業界のみならず文化・クラフトの領域でも注目を集めています。

 

LOOPWHEELER(ループウィラー)のデザインの特徴とスタイル

ミニマルと無駄のない美学

LOOPWHEELER(ループウィラー)のデザインは、余計な装飾を極力排したシンプルさを軸としています。

ブランド設立当初から、「プリントがない無地のプルオーバースウェット」がその核心とも言えるスタイルであり、多くのファンが、「飽きないデザイン」「長く着られるベーシックな形」を求めて選ぶ理由となっています。

 

生地と編みの質感に基づいたデザインディテール

LOOPWHEELER(ループウィラー)のデザインには、生地の特性を最大限に生かすための構造や縫製の工夫が多く含まれています。

まず、「吊り編み機(吊り裏毛)」で作られる裏毛生地が用いられることが重要で、この生地はゆっくりと編み立てることで空気を含み、柔らかさと着用後の風合い、耐久性を両立するものです。

これはブランドのキー素材であり、見た目にも触り心地にも、ブランドのデザインを特徴づける要素となっています。

 

首元の“V字ガゼット”と呼ばれるガゼット(襟の補強布)の仕様、長めのリブ(裾・袖口・首回りのリブ部分)の設計など、ヴィンテージスウェットやアメリカ古着のディテールをお手本としつつ、現代の着やすさを考慮した形で取り込んでいます。

LOOPWHEELER(ループウィラー)の定番モデルである「LW01」などには、こうした古き良き要素が随所に見られます。

 

さらに、丸胴構造(筒状に編み上げた身頃)を採用しているアイテムが多数あり、脇に縫い目がない設計が着用時の肌当たりを柔らかくし、シルエットの綺麗さにも寄与しています。

特にパーカーのモデルなどでその恩恵が顕著です。

 

シルエットとフィット感の洗練

LOOPWHEELER(ループウィラー)は、リラックス感を持たせつつもだらしなく見えない、程よく身体に沿うシルエットを追求しています。

無駄なゆとりを減らし、コンパクトなサイジングを施すことで、着る人の体型を問わず上品に見せるバランス感が生まれています。

 

また、着用を繰り返したときの変化もデザインの一部として考えられており、生地の“へたり”を抑えつつも肌になじんでくるような風合い変化が、LOOPWHEELER(ループウィラー)のアイテムを愛着あるものにしています。

 

定番モデルに見られるスタイルの象徴性

LOOPWHEELER(ループウィラー)には、「LW01」「LW05」「LW09」など、ブランドの哲学を体現する複数の定番モデルがあります。

たとえば「LW01」は、丸胴ボディ、V字ガゼット、しっかりとしたリブといったクラシックな仕様を備え、裏毛生地の代表格としてブランドのアイデンティティを象徴しています。

カラーもグレーメランジやブラック、オートミールなど、汎用性・調和性の高い色使いが中心です。

パーカー型の「LW05」やジップパーカー「LW09」においても、丸胴構造+フラットシーマ縫製といった仕様を共通項として持ち、パーカーでありがちな“パーツごとの付き合いにくさ”を抑えつつ、風合いと機能性を両立させています。

フードの立ち姿や首回りの作り、ドローコードやフロントジップのディテールなどが、定番アイテムの中でよく吟味されており、それがLOOPWHEELER(ループウィラー)のスタイルを他と一線に画す要因になっています。

 

まとめ:LOOPWHEELER(ループウィラー) ブランドリリース

LOOPWHEELER(ループウィラー)のデザインは、単なるファッションではなく、「ものづくり」そのものに対する深い敬意と哲学が込められています。

吊り編み機で丁寧に編まれた生地、無駄を省いたミニマルな美しさ、そして快適さと耐久性を両立する構造――どれをとっても、長く愛用できる日常着としての完成度が非常に高いと言えます。

ヴィンテージの要素を現代的に再構築したシルエットや仕様も、着る人のライフスタイルに自然と馴染み、時代を超えて支持される理由となっています。

LOOPWHEELER(ループウィラー)は、まさに「静かなこだわり」を体現するブランドであり、今後もそのスタイルは、丁寧な暮らしや本質を求める人々に寄り添い続けることでしょう。

PROFILE

IDEALVINCI
IDEALVINCIメンズファッション専門WEBライター
古着屋「GARATOIRO」「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。

セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。

起業後は30万人以上のファッションユーザーに利用されるWEBメディア「IDEALVINCI」専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。

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