ラグジュアリーストリートファッションとは？歴史や特徴を解説

ラグジュアリーストリートファッションは、高級ブランドとストリートウェアを融合させたスタイルで、ファッション業界全体に大きな影響を与えています。

このスタイルの誕生と発展には、著名なセレブリティやインフルエンサーの影響が大きく、彼らのスタイルを模倣することで多くのファッション愛好者に広まっています。

また、消費者行動の変化やサステナビリティの視点も重要な要素として挙げられます。

この記事では、ラグジュアリーストリートファッションがどのようにしてファッション業界に影響を与えているのか、具体的な事例を交えて詳しくご紹介します。

 

ラグジュアリーストリートファッションとは？

ラグジュアリーストリート（ラグスト）の概要

ラグジュアリーストリートファッションとは、文字通り「高級（ラグジュアリー）×ストリート（カジュアル）」の融合によって生まれたスタイルです。

もともとは都市部の若者たちが発信していたストリートカルチャーに、ハイブランドのデザイン性や素材、クラフトマンシップが加わったことで、新たなジャンルとして確立されました。

 

このスタイルは単なるファッションの流行にとどまらず、音楽やアート、カルチャーとも密接に結びついています。

特にスニーカー文化やヒップホップカルチャーの影響が大きく、着こなしの自由度や自己表現の強さが特徴です。

 

カニエ・ウエストやASAP Rocky、ファレル・ウィリアムスといったセレブリティたちがこのスタイルを世界に広めたことも大きな要因のひとつ。

彼らは自身のライフスタイルや音楽とリンクさせながら、ラグジュアリーストリートを文化的ムーブメントとして定着させました。

 

現代では、LOUIS VUITTONやDIORといった伝統的ハイブランドがストリートの要素を積極的に取り入れたコレクションを発表するようになり、ラグジュアリーストリートは単なるトレンドを超えた一大ジャンルとなっています。

 

ストリート×ハイブランドの融合スタイル

ラグジュアリーストリートファッションの最大の特徴は、「ストリート」と「ハイブランド」という本来相反する要素が融合している点にあります。

もともとストリートファッションは、都市部の若者を中心に広がった自由でラフなスタイルであり、反体制的・サブカルチャー的な側面を持っていました。

一方で、ハイブランドは伝統と格式を重んじる高級ファッションの象徴です。

 

しかし近年、この2つのジャンルが交差することで、従来にはなかった新たなスタイルが誕生しました。

スウェットやパーカー、Tシャツといったカジュアルなアイテムに、ラグジュアリーブランドならではの高品質な素材や緻密なデザインが加わり、「ラフなのに洗練されている」という独自の世界観が構築されているのです。

 

この潮流は、Balenciaga（バレンシアガ）やLOUIS VUITTON（ルイ・ヴィトン）、DIOR（ディオール）といった老舗ブランドがストリート要素を積極的に取り入れ始めたことで、一気に加速しました。

 

スニーカー文化やヒップホップカルチャーの影響

ラグジュアリーストリートの根底には、スニーカー文化やヒップホップカルチャーの存在が色濃くあります。

特にアメリカでは、スニーカーは単なるスポーツアイテムではなく、自己表現の手段として重要な意味を持ってきました。

Nikeやadidasなどのスニーカーは、限定モデルがプレミア化するほどの熱狂的な人気を誇り、ストリートファッションの主役として定着しています。

 

また、ヒップホップカルチャーにおいては、アーティストたちがハイブランドを大胆に取り入れ、自身のステータスを表現してきました。

ラッパーたちはVersace（ヴェルサーチ）やGUCCI（グッチ）などのアイテムを好んで着用し、音楽やMVの中でもファッションを強く打ち出すことで、ラグジュアリーストリートという概念を世に浸透させていったのです。

 

セレブやアーティスト発のムーブメント

ラグジュアリーストリートファッションの拡大には、セレブリティやアーティストたちの影響が欠かせません。

特にカニエ・ウエストは、自身のブランド「YEEZY（イージー）」を通じて、スニーカーとハイファッションの橋渡しを果たしました。

YEEZYはadidasとのコラボレーションで爆発的な人気を博し、その後のストリートファッションの方向性に大きな影響を与えています。

 

ASAP Rockyもまた、ストリートとラグジュアリーを自在に行き来するファッションアイコンとして知られ、Raf Simons（ラフ・シモンズ）やRick Owens（リック・オウエンス）などアバンギャルドなブランドを着こなすことで、新しい感性を提示してきました。

 

こうしたアーティストたちの発信力によって、ラグジュアリーストリートは一過性のトレンドではなく、現代を象徴するスタイルへと昇華したのです。

 

代表的なブランド

Off-White（オフホワイト）

ヴァージル・アブロー（Virgil Abloh）が設立したOff-White（オフホワイト）は、ラグジュアリーストリートファッションの先駆け的存在です。

彼のデザインは、ストリートと高級感の融合が特徴で、多くのセレブが愛用しています。

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AMIRI（アミリ）

Mike Amiri（マイクアミリ）が設立したAMIRI（アミリ）は、高級デニムやカスタムメイドのジャケットで知られています。

ブランドは、ハンドメイドの工程や高品質な素材を使用することで、ユニークで高級感のあるアイテムを提供しています。

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BALENCIAGA（バレンシアガ）

デムナ・ヴァザリア（Demna Gvasalia）が率いるBALENCIAGA（バレンシアガ）は、斬新で大胆なデザインが特徴です。

特にスニーカーやバッグなどのアクセサリーが人気で、ストリートスタイルに高級感をプラスするアイテムが揃っています​​。

同ブランドのスニーカーは、快適さとスタイルを兼ね備えたアイテムとして人気があります。

特に「トリプルS」スニーカーは、そのボリューム感とカラフルなデザインで、ストリートスタイルに高級感をプラスします

 

Palm Angels（パームエンジェルス）

モンクレール出身のフランチェスコ・ラガッツィが手がける、イタリア発のブランド。

カリフォルニアのスケーターカルチャーにインスパイアされており、パンクな精神とラグジュアリーな素材使いを融合させたスタイルが特徴です。

ベアのグラフィックTシャツや、サイドライン入りのトラックジャケットなど、アイコニックなアイテムが豊富で、世界中のセレブリティにも愛用されています。

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1017 ALYX 9SM（アリクス）

アメリカ人デザイナー、マシュー・ウィリアムズによるブランドで、インダストリアルなデザインとモードな空気感が共存する唯一無二の存在。

軍事用バックルに着想を得た「ローラーコースターバックル」や、テック素材を駆使したアイテムで知られ、実験的かつ実用性のあるプロダクトを展開しています。

ジバンシィのクリエイティブディレクターも兼任するなど、世界的に注目を集めています。

 

Fear of God（フィア オブ ゴッド）

ジェリー・ロレンゾが2013年に立ち上げたロサンゼルス発のブランド。

スウェットやパーカー、ジャージといったストリート定番のアイテムに、上質な素材や洗練されたカッティングを施すことで、エフォートレスな高級感を生み出しています。

レイヤードスタイルやニュートラルなカラーリングが特徴で、Justin Bieberなどのアーティストにも愛用者が多く、ラグジュアリーストリートの代表格となっています。

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AMBUSH（アンブッシュ）

東京を拠点とするYOON（ユーン）とVERBAL（バーバル）によるブランド。

元はジュエリーブランドとしてスタートし、アヴァンギャルドで大胆なアクセサリーデザインが注目を集めました。

現在ではアパレルラインも展開し、Nikeとのコラボスニーカーなど、グローバルな展開を広げています。

日本のストリートとハイモードを繋ぐ重要なポジションを築いています。

 

Maison Mihara Yasuhiro（メゾン ミハラヤスヒロ）

独自の解釈で再構築されたスニーカーが話題となり、世界中で人気を集めている日本発のブランド。

カットオフや変形デザイン、アシンメトリーなどを多用し、どこかユーモラスで芸術的なアプローチが特徴です。

ストリート感を保ちつつも、圧倒的な技術力と独創性によってラグジュアリーの領域へと押し上げています。

 

A-COLD-WALL（ア コールド ウォール）

イギリス出身のサミュエル・ロスが手がけるブランドで、社会階級や労働者文化をテーマにしたメッセージ性の強いコレクションを展開。

実験的なパターンや非対称のカッティング、インダストリアルなディテールが特徴で、まさに「着る現代アート」とも言える存在。

Nikeとのコラボスニーカーや、ストリート要素を抽象化したビジュアル構成も高く評価されています。

 

Rhude（ルード）

LAを拠点にするフィリピン系デザイナー、ルイージ・ビラセノールが立ち上げたブランド。

アメリカンヴィンテージやモーターカルチャー、ロックスピリットを現代的に解釈し、高級素材や洗練されたカッティングで再構築したスタイルが特徴です。

カジュアルながらも品格があり、NBA選手やアーティストからの支持も高いブランドです。

 

HERON PRESTON（ヘロン プレストン）

NYを拠点に活躍するマルチアーティストであるヘロン・プレストンによるブランド。

工業的なディテール、ロシア語の“СТИЛЬ（スタイル）”ロゴ、ワークウェア的なシルエットなどを取り入れた、ラグジュアリー×ストリート×ユーティリティのミックススタイルが特徴です。

環境問題や社会的テーマにも意識を向けており、サステナビリティの観点でも注目を集めています。

 

これらのブランドは、ラグジュアリーストリートファッションを語る上で欠かせない存在です。それぞれのブランドが持つ世界観や哲学を理解しながら、自分のスタイルに取り入れてみてください。

 

メンズラグジュアリーストリートの魅力

カジュアルとラグジュアリーの絶妙なバランス

ラグジュアリーストリートファッションの大きな魅力は、カジュアルなアイテムを軸にしながらも、ラグジュアリーブランドがもつ上質さや洗練を取り入れている点にあります。

パーカーやスウェットパンツといったラフなアイテムに、上質な素材や立体的なパターンが施されることで、気取らないのに格上に見えるスタイルが実現します。

 

この“抜け感”と“品格”のバランスは、他のスタイルにはない魅力であり、肩肘張らずにおしゃれを楽しみたい大人の男性にもぴったりです。

普段着としても取り入れやすい一方で、シーンに応じてラグジュアリーな印象も演出できるのが強みです。

 

モードやハイファッションとの高い親和性

ラグジュアリーストリートは、モード系やハイファッションとの相性も非常に高く、着こなしの幅が広いのも特徴です。

たとえば、Maison Margiela（メゾン・マルジェラ）の再構築的なデザインや、Rick Owens（リック・オウエンス）のミニマルかつ立体的なシルエットは、ストリートアイテムとの相性が抜群です。

 

このように、ラグジュアリーストリートは単なるカジュアルの延長ではなく、モード的な要素を取り入れることでより完成度の高いスタイリングへと昇華します。

自由な発想でブランドをミックスする楽しさもあり、ファッションの表現力を広げたい人にとっては理想的なスタイルです。

 

高級素材と仕立てによる圧倒的な存在感

ラグジュアリーストリートを語る上で欠かせないのが、使用される素材と仕立ての質の高さです。

カシミヤやファインウール、高密度のコットンや上質なレザーなど、通常のストリートブランドでは見られないような素材が多く使われており、見た目の存在感はもちろん、着心地にも明確な違いがあります。

 

さらに、縫製やパターンメイキングの精度も高く、身体のラインに沿った立体的なシルエットや、美しく落ちるドレープなど、細部に至るまでの完成度の高さが、スタイル全体を格上げしてくれます。

 

こうした要素の組み合わせが、単なるストリートスタイルでは出せない“洗練された抜け感”を生み出し、周囲と差のつくファッションを実現してくれるのです。

 

ラグジュアリーストリートブランド おすすめアイテム紹介

Columbiaのおすすめアイテムをご紹介します。

どれもブランドを代表する人気アイテムばかりとなりますので、是非チェックしてみてください。

 

OFF-WHITE（オフホワイト）スニーカー

 

OFF-WHITE（オフホワイト）プリントプルオーバーパーカー

 

OFF-WHITE（オフホワイト）バックプリントプルオーバーパーカー

 

AMIRI（アミリ）ビッグロゴパーカー

 

AMIRI（アミリ）EDEN ROCK パーカー

 

AMIRI（アミリ）M.A. CORE LOGO パーカー

 

AMIRI（アミリ）VINTAGE TIGER プリント半袖スウェットTシャツ

 

AMIRI（アミリ）MX1 DEEP CLASSIC デニムパンツ

 

BALENCIAGA（バレンシアガ）A４対応ショルダーバッグ

 

BALENCIAGA（バレンシアガ）サングラス

 

BALENCIAGA（バレンシアガ）パーカー

 

BALENCIAGA（バレンシアガ）ロゴプリント三つ折り財布

 

BALENCIAGA（バレンシアガ）ヴィンテージ加工刺繍ロゴキャップ

 

ラグジュアリーストリートの着こなしのポイント

アイテム単体よりも“全体のバランス感”が重要

ラグジュアリーストリートファッションをおしゃれに見せるためには、どんなブランドやアイテムを選ぶか以上に、「全体のバランス」が極めて重要です。

高級なスウェットやスニーカーを単体で取り入れるだけでは、スタイルとして成立しません。

シルエット、色味、素材感が調和するよう意識し、コーディネート全体に統一感を持たせることが洗練された印象をつくるカギとなります。

 

例えば、トップスがオーバーサイズならボトムスもゆるめに揃える、あるいは上下の素材感でコントラストをつけるなど、全体を俯瞰した視点でスタイリングを構築することが大切です。

 

モノトーン×ビッグシルエットで洗練されたストリート感を演出

ラグジュアリーストリートの代表的なスタイリングといえば、モノトーン配色とビッグシルエットの組み合わせです。

黒・白・グレーなどを基調にすることで、過度な派手さを抑えつつも、高級感のある引き締まった印象を演出できます。

 

そこにビッグシルエットのトップスやワイドパンツを取り入れることで、ストリート特有のリラックス感を加えられ、今っぽさのあるコーディネートに仕上がります。

着こなしに動きが生まれるため、ルーズな印象になりすぎず、大人っぽく決まるのも魅力です。

 

小物使いでラグジュアリーな雰囲気をプラス

シンプルなスタイリングでも、小物の選び方ひとつでラグジュアリー感を高めることができます。

例えば、レザーのミニバッグや洗練されたキャップ、上質な素材のアクセサリーなどを一点投入するだけで、コーディネートに奥行きと高級感が生まれます。

 

ハイブランドのロゴがさりげなく入ったアイテムや、ジュエリー調のアクセサリーは、ラグストらしさを手軽に取り入れられるのでおすすめです。

小物こそ、“引き算”と“質感”を意識することで、スタイル全体の完成度がぐっと上がります。

 

ロゴやグラフィックは“控えめ”が今の気分

ラグジュアリーストリートにおいて、ロゴやグラフィックは重要なアクセントですが、過剰な主張は避けるのが現代的なスタイル。

全身にロゴが入ったようなアイテムは子どもっぽい印象を与えることもあるため、選ぶ際は「さりげなさ」を意識することが大切です。

 

BalenciagaやAMI PARIS、Acne Studiosなどは、控えめなロゴ配置やワンポイントデザインが得意なブランド。

主張しすぎないグラフィックやタイポグラフィを選ぶことで、大人の余裕を感じさせる洗練されたラグストスタイルを演出できます。

 

まとめ：現代のファッションシーンに欠かせないラグジュアリーストリートファッション

ラグジュアリーストリートファッションは、高級ブランドとストリートウェアを巧みに融合させた独特なスタイルで、ファッション業界に多大な影響を与えています。

この記事では、ラグジュアリーストリートファッションの特徴やその影響について詳しく解説しました。

 

ラグジュアリーストリートファッションの特徴としては、高品質な素材とデザイン、カジュアルなアイテムの取り入れ、独自のロゴやモチーフが挙げられます。

また、有名ブランドとのコラボレーションによって新たなスタイルが生まれ、消費者行動にも変化をもたらしています。

 

さらに、セレブリティやインフルエンサーの影響により、ラグジュアリーストリートファッションは若者を中心に広まり、オンラインショッピングの普及やサステナビリティの視点も取り入れられるようになりました。

 

今後もラグジュアリーストリートファッションは進化を続け、新しいトレンドを生み出し続けるでしょう。

このスタイルの魅力とその影響力は、現代のファッションシーンにおいて欠かせない存在となっています。