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TSUMORI CHISATOの歴史と特徴【ブランドリリース】

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TSUMORI CHISATOの歴史と特徴【ブランドリリース】

TSUMORI CHISATO

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は、日本を代表する女性デザイナー津森千里によって生み出された、自由でファンタジックな世界観を持つブランドです。

パステル調の色彩や物語性のあるプリント、小物まで統一されたユニークなデザインは、国内外の多くのファッションファンを魅了してきました。

かわいらしさと洗練されたセンスが共存するそのスタイルは、「大人のファンタジー」として幅広い世代の女性に愛されています。

この記事では、TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)のブランドの歴史や背景、創業者やデザイナーの背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。

 

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)の起源と歴史

創設とデザイナー背景

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は、デザイナーの津森千里によって1990年に設立されたファッションブランドです。

津森千里は埼玉県出身で、1976年に文化服装学院を卒業後、1977年にISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)に入社し、イッセイスポーツのデザイナーとして活動を開始しました。

1983年にはブランド名を「IS. Chisato Tsumori Design」とし、チーフデザイナーとして活躍したのち、1990年秋冬シーズンに自身の名前を冠したブランド「TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)」を立ち上げました。

 

東京からパリへ:店舗開店とコレクション展開

1995年、TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は東京・青山に初の直営店を開設し、1999年にはフランス・パリのマレ地区に海外初店舗をオープンしました。

そして2003年、パリコレクションに本格参加し、活動の拠点を東京からパリへと移していきました。

これにより、グローバルな評価を確立し、ヨーロッパを中心とした海外市場にも進出することとなりました。

 

受賞歴とブランドの広がり

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は、2002年に第20回毎日ファッション大賞を受賞するなど、日本のファッション界において高い評価を受けてきました。

その唯一無二の世界観と、遊び心を感じさせる独特なデザインは、国内外の幅広い層から支持を集めました。

 

多彩なラインと路面店展開

2008年には銀座に「TSUMORI CHISATO GOLD(ツモリチサト・ゴールド)」という新たな旗艦店を開き、華やかでエレガントなドレスライン「TSUMORI CHISATO DRESS(ツモリチサト・ドレス)」もスタートしました。

また、2011年には猫をテーマとした「cat’s TSUMORI CHISATO(キャッツ・ツモリチサト)」を展開し、ブランドの世界観をさらに拡張しました。

 

20周年記念と展覧会

2010年、ブランド設立20周年を記念してザ・リッツ・カールトン東京で記念パーティーが開催され、東京コレクションでのショーも復活しました。

さらに2018年には、21_21 DESIGN SIGHTギャラリーで『WAKU WORK ―津森千里の仕事展―』が開催され、約30年に及ぶアーカイブやスケッチ、映像作品が展示されました。

この展覧会はブランドの歩みとデザイナーの哲学を象徴する重要なイベントとなりました。

 

事業終了とその後の展開

2019年4月、TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)を運営していた株式会社エイ・ネットは、津森千里とのライセンス契約満了に伴い、ブランドとしての事業を終了すると発表しました。

国内では2019年春夏シーズンをもって販売が終了し、店舗も2019年8月までにすべて閉店しました。

しかし、津森千里は自身のデザインオフィス「T.C(ティー・シィー)」を通じて活動を継続し、受注生産によるブランド再開の可能性も示唆されています。

また、「tsumori chisato SLEEP」や「tsumori chisato CARRY」などのライセンスラインは継続されており、今もなおブランドの世界観は生き続けています。

 

創業者・津森千里(つもり ちさと)について

生い立ちと学びの原点

津森千里は1954年11月12日に埼玉県狭山市で生まれました。

幼い頃から絵を描くことや空想することが好きで、自由な感性を育んでいきました。

ファッションに興味を持ったのは高校時代で、独創的なスタイルに惹かれ、文化服装学院デザイン科ファッションデザイン課程へと進学します。

在学中には装苑賞の佳作を受賞し、早くから才能が注目されました。

卒業後は、三宅一生に強く憧れていたこともあり、ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)に入社する道を選びました。

 

イッセイミヤケ時代とキャリアの飛躍

1977年にISSEY MIYAKEインターナショナルに入社した津森千里は、イッセイスポーツ(後のI.S.)のデザイナーとしてキャリアをスタートさせました。

1983年にはブランド名を「I.S. Chisato Tsumori Design」に変更し、津森がチーフデザイナーを務めることで個性をより明確に打ち出していきました。

この時期に彼女は、ファッションをより自由で楽しいものとして捉え、アートやカルチャーを織り交ぜた独自のスタイルを形成していきます。

 

独立と「TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)」の誕生

1990年、三宅一生の支援を受けながら、津森千里は自身の名前を冠したブランド「TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)」を設立しました。

ブランドの設立当初は、東京コレクションでの発表からスタートし、「自分が着たい服」「自分の好きなものを表現した服作り」を軸に展開。

既成のルールにとらわれず、ポップでドリーミーな世界観を反映させたコレクションは、多くのファッションファンから高く評価されました。

 

創業当初の挑戦と思い

ブランド立ち上げ当初は経営面でも多くの課題に直面しましたが、津森は「売れなければ変えてみよう」という柔軟な姿勢でブランドを育てました。

育児と仕事を両立する生活の中でも、夫の協力やスタッフとの信頼関係を大切にしながら、ブランド運営を続けたと語られています。

創業から約5年で黒字化し、ブランドとしての基盤を固めていきました。

 

創作の原動力とデザイン哲学

津森千里のデザインは、あくまでも「自分が着たい服」が出発点です。

彼女は子どもの頃から好きだったリボンやギンガムチェックなどのモチーフを、躊躇なく取り入れ、夢や遊び心に満ちたコレクションを展開しています。

「大人のファンタジー」とも形容されるそのデザインは、世代や国境を超えて支持を集め、TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)の個性となっています。

 

受賞と世界進出の足跡

津森千里は1985年に毎日ファッション大賞・新人賞(資生堂奨励賞)を受賞し、その後も数々の栄誉を手にしてきました。

2002年には同賞の大賞を受賞し、名実ともに日本を代表するデザイナーの一人となりました。

2003年からはパリコレクションへと発表の場を移し、TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)の世界観はグローバルに拡がりを見せていきます。

 

創業者としての総括

津森千里は、自らの感性を信じ、時代に迎合することなく「自分らしさ」を貫いたファッションデザイナーです。

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)というブランドは、彼女自身の夢、好奇心、そして愛情に満ちた表現の結晶であり、現在もなお多くのファンに影響を与え続けています。

創業者としての津森千里の歩みは、女性デザイナーのロールモデルとしても、極めて重要な存在といえるでしょう。

 

デザインの特徴とスタイル

津森千里による自由な発想とハッピーな世界観

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は、デザイナー・津森千里が自身の「好きなもの」や「興味があること」を自由に、素直に表現することを大切にしているブランドです。

デザインはガーリィでありながらもセクシーさを内包し、大人の女性が着ることができるファンタジーのような世界観に満ちています。

津森自身が「着たい」と思える服を作り続ける姿勢が、ブランドの一貫した個性として確立されています。

 

パステル調の淡いカラーと柔らかな素材の美しさ

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)のコレクションは、パステル調の淡く柔らかな色使いが多く、素材選びにも繊細な美意識が込められています。

オーガンジーやシフォン、コットンなど肌なじみの良い生地が使用され、清楚でどこかアンニュイな雰囲気を演出します。

子供っぽくなりすぎず、大人の女性が可憐に着こなせるバランス感覚は、まさに津森千里の感性の賜物といえるでしょう。

 

ストーリー性とプリントデザインの魅力

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)の特徴的なポイントのひとつが、物語性を感じさせるプリントデザインです。

空想的なモチーフや、津森自身が描くドローイングがもとになったイラストなどが多用され、服そのものが“ストーリーを語る”存在になっています。

たとえば、猫や星、宇宙などをテーマにしたアイテムは、見る人にも想像力をかき立てるユニークな魅力があります。

 

小物にも広がるユニークな世界観

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)の世界観は、洋服だけにとどまりません。

財布、バッグ、シューズ、アクセサリーといった小物類にも、ブランドならではの色使いやイラストが施されており、全身でTSUMORI CHISATO(ツモリチサト)のスタイルを楽しむことができます。

特に猫モチーフのアイテムは、ブランドを象徴するアイコンとして人気が高く、ファンの間でコレクションされることも多いです。

 

「大人のファンタジー」としての確立

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)のファッションは、「大人のためのファンタジー」と表現されることがあります。

少女のような純粋さや遊び心を残しつつ、洗練されたシルエットや高い縫製技術により、大人が日常で無理なく着られる実用性とファッション性を兼ね備えています。

そのため、日常の中に小さな夢やワクワクを感じたいと願う女性たちから、長年にわたり支持され続けています。

 

まとめ:TSUMORI CHISATO(ツモリチサト) ブランドリリース

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)のデザインは、津森千里自身の感性と想像力から生まれた、唯一無二のファンタジーの世界です。

淡い色使いや柔らかな素材、遊び心に富んだプリント、そして大人が楽しめる可愛らしさ——そのすべてが「自分らしいおしゃれ」を楽しみたい人々の心を捉えてきました。

ウェアだけでなく小物にも徹底された世界観が広がり、まるで物語の主人公になったかのような気分を日常に添えてくれます。

TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)は、ファッションに夢や楽しさを求めるすべての人に向けた、大人のための遊び心に満ちたブランドです。

PROFILE

IDEALVINCI
IDEALVINCIメンズファッション専門WEBライター
古着屋「GARATOIRO」「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。

セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。

起業後は30万人以上のファッションユーザーに利用されるWEBメディア「IDEALVINCI」専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。

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