デニムブランド「FULLCOUNT(フルカウント)」は、1992年の創業以来、最高品質のデニムを追求し続けています。
特に、ジンバブエコットンを使用した柔らかく馴染みの良い生地や、無駄を削ぎ落としたシンプルなデザイン、そして美しい経年変化を楽しめる仕様が特徴です。
デニム愛好家の間で高い評価を受けるFULLCOUNT(フルカウント)のアイテムは、クラシックなスタイルを重視しながらも、現代のファッションに自然に溶け込む魅力を持っています。
この記事では、FULLCOUNT(フルカウント)の起源と歴史、創業者の背景、デザインの特徴とスタイルについてご紹介します。
目次
FULLCOUNT(フルカウント)の起源と歴史
FULLCOUNT(フルカウント)は、日本のデニムブランドとして、その独自の歴史と高品質な製品で知られています。
ここからは、FULLCOUNT(フルカウント)の起源と歩みを詳しくご紹介します。
創業と理念
FULLCOUNT(フルカウント)は、1992年に辻田幹晴氏によって設立されました。
辻田氏は中学生の頃、大阪・アメリカ村の古着店でリーバイス501に出会い、その魅力に取り憑かれました。
高校時代には古着店巡りに熱中し、友人から「基本的にデニムをはいている人」と言われるほどのデニム愛好家でした。
その後、近畿大学を中退し、デニム業界への道を歩み始めます。
飲食店や広告会社を経て、大阪・梅田の古着店「Lapine(ラ・ピーヌ)」に勤務し、1991年にはエヴィスジーンズの立ち上げに参画しました。
しかし、「普通にはけるジーンズを作りたい」という思いから、1992年に独立し、FULLCOUNT(フルカウント)を設立しました。
ジンバブエコットンへのこだわり
FULLCOUNT(フルカウント)のジーンズは、素材に高品質なジンバブエ産の綿花を100%使用しています。
この綿花は手摘みで収穫され、繊維を傷つけないため、軽くて細長く、丈夫な糸を作ることができます。
また、色も白く、自然な色で染まるため、化学薬品による前処理が不要です。
これにより、履き心地の良さと耐久性、肌へのなじみやすさ、そして美しい色落ちを実現しています。
ヴィンテージジーンズの再現とレプリカブーム
1990年代、アメリカ製ジーンズの1940年代から1950年代の製品が「ヴィンテージ」として日本で人気を博し、その風合いを再現した「レプリカ」ジーンズがブームとなりました。
FULLCOUNT(フルカウント)は、その先駆けとして注目を集めました。
創業者の辻田氏は、「理想のジーパンを再現するために人生を賭けてきた」と語り、理想のデニム生地の開発費500万円を自身の所有するヴィンテージデニムを売却して捻出するなど、その情熱は計り知れません。
海外進出と試練
1998年、FULLCOUNT(フルカウント)は初の海外展示会をフランス・パリで開催し、ヨーロッパでもその名を広めました。
一時は年商20億円に達するなど急成長を遂げましたが、規模の急拡大に伴い在庫と借金を抱え、2008年頃には倒産の危機に直面しました。
さらに、辻田氏自身も腎臓がんを患うなど、試練の時期を経験しました。
しかし、品質へのこだわりを貫き続けた結果、業績は回復し、現在も高い評価を得ています。
ブランドの進化と革新
FULLCOUNT(フルカウント)は、設立以来、基本デザインを大きく変えることなく定番を貫いてきましたが、2019年にはジーンズの象徴ともいえるバックポケットのステッチを廃止するという大胆な決断をしました。
これは、ヴィンテージジーンズの再現から独自のアイデンティティを確立するための進化と革新の一環でした。
現在の展開
現在、FULLCOUNT(フルカウント)はジーンズだけでなく、シャツやカットソー、帽子、ベルトなどのアクセサリーまで幅広く展開する総合服飾ブランドとして成長しています。
国内外に多くの取扱店を持ち、その品質とデザインは多くのファンに支持されています。
FULLCOUNT(フルカウント)の歴史は、デニムへの深い愛情と品質への徹底したこだわり、そして常に進化を求める姿勢によって築かれています。
これからも、その独自のスタイルと哲学で、多くの人々を魅了し続けることでしょう。
FULLCOUNT(フルカウント)の創業者 辻田幹晴
FULLCOUNT(フルカウント)の創業者である辻田幹晴氏は、日本のデニム業界において独自の地位を築き上げた人物です。
彼の経歴とFULLCOUNT(フルカウント)の成り立ちについて詳しくご紹介します。
辻田幹晴氏の経歴
辻田氏は、中学生時代に大阪・アメリカ村の古着店でリーバイス501に出会い、その魅力に取り憑かれました。
高校時代には古着店巡りに熱中し、友人から「基本的にデニムをはいている人」と言われるほどのデニム愛好家でした。
近畿大学を中退後、飲食店や広告会社を経て、大阪・梅田の古着店「Lapine(ラ・ピーヌ)」に勤務しました。
1991年にはエヴィスジーンズの立ち上げに参画しましたが、「普通にはけるジーンズを作りたい」という思いから、1992年に独立し、FULLCOUNT(フルカウント)を設立しました。
FULLCOUNTの設立と理念
FULLCOUNT(フルカウント)は、1992年に辻田氏によって設立されました。
創業当初から、ジーンズの素材や製法に徹底的にこだわり、高品質な製品を提供することを目指してきました。
特に、ジンバブエ産の綿花を100%使用したデニム生地を採用し、履き心地の良さと耐久性を両立させています。
ブランドの成長と試練
1998年、FULLCOUNT(フルカウント)は初の海外展示会をフランス・パリで開催し、ヨーロッパでもその名を広めました。
一時は年商20億円に達するなど急成長を遂げましたが、規模の急拡大に伴い在庫と借金を抱え、2008年頃には倒産の危機に直面しました。
さらに、辻田氏自身も腎臓がんを患うなど、試練の時期を経験しました。
しかし、品質へのこだわりを貫き続けた結果、業績は回復し、現在も高い評価を得ています。
辻田幹晴氏の哲学
辻田氏は、「理想のジーパンを再現するために人生を賭けてきた」と語り、理想のデニム生地の開発費500万円を自身の所有するヴィンテージデニムを売却して捻出するなど、その情熱は計り知れません。
彼のデニムに対する深い愛情と品質へのこだわりが、FULLCOUNT(フルカウント)の製品に反映されています。
辻田幹晴氏の情熱と信念は、FULLCOUNT(フルカウント)の製品を通じて多くの人々に伝わり、今後もデニム業界において輝きを放ち続けることでしょう。
FULLCOUNT(フルカウント)のデザインの特徴とスタイル
FULLCOUNT(フルカウント)は、その独自のデザインとスタイルでデニム愛好家から高い評価を得ている日本のブランドです。
ここからは、FULLCOUNT(フルカウント)のデザインの特徴とスタイルについて詳しく解説します。
ジンバブエコットンの採用
FULLCOUNT(フルカウント)のデニムは、ジンバブエ産の高品質な綿花を100%使用しています。
この素材は、伸縮性や弾力性に富み、13.7オンスという適度な厚みを持つデニム生地を生み出します。
これにより、履き心地の良さと耐久性を両立させています。
シルエットの多様性
FULLCOUNT(フルカウント)は、多様なシルエットのデニムを展開しており、以下のようなモデルがあります。
- 1108 スリムストレート:裾に向かって流れるような美しいシルエットが特徴で、ドレスシューズなどとの相性が良いモデルです。
- 1101 オリジナルストレート:プレーンなシルエットで、バックスタイルの美しさにもこだわった一本です。
- 0105 ワイドデニム:ワイドなシルエットで無骨な印象を持ちながら、スタイリングの幅が広いモデルです。
これらのモデルは、それぞれ異なるシルエットを持ち、ユーザーの好みやスタイルに合わせて選択できます。
ディテールへのこだわり
FULLCOUNT(フルカウント)は、細部のデザインにも徹底的にこだわっています。
例えば、バックポケットの飾りステッチやピスネームを廃止し、シンプルなバックスタイルを追求しています。
また、レザーパッチには光沢感のある仕上げを施し、洗いを繰り返すことでヴィンテージのような経年変化を楽しめるよう工夫されています。
エイジング加工の妙
FULLCOUNT(フルカウント)は、加工デニムシリーズにおいて、ヴィンテージウェアを彷彿とさせるリアルな経年変化の表現にも力を入れています。
そのエイジング加工のコンセプトをデザインに落とし込み、独自の風合いを持つ製品を提供しています。
FULLCOUNT(フルカウント)のデザインとスタイルは、素材選びからシルエット、ディテール、加工に至るまで、一貫したこだわりと高い技術力によって支えられています。
これらの特徴が、同ブランドをデニム業界で際立たせ、多くのファンに支持される理由となっています。
まとめ:FULLCOUNT(フルカウント) ブランドリリース
FULLCOUNT(フルカウント)は、デニム本来の履き心地と美しさを追求し続けるブランドです。
ジンバブエコットンを使用したしなやかで耐久性の高い生地、シルエットの多様性、ディテールにこだわったシンプルなデザインなど、その特徴はどれも「日常で快適に履ける理想のジーンズ」を実現するためのものです。
また、エイジング加工による経年変化の美しさも、FULLCOUNT(フルカウント)の魅力を引き立てています。
長年にわたり多くのデニムファンから支持され続ける理由は、その徹底したこだわりと品質の高さにあります。
シンプルでありながら奥深いデザインが、流行に左右されることなく、時代を超えて愛され続けているのです。
FULLCOUNT(フルカウント)のジーンズは、履くほどに自分だけの味わいが増し、長く付き合える一着となるでしょう。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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