デニムブランドとして世界的に知られるEVISU(エヴィス)。
その特徴的なデザインや高品質な素材、そして伝統と革新を融合させたスタイルは、多くのファッション愛好家を魅了し続けています。
特に、バックポケットに描かれるカモメマークや、ヴィンテージジーンズの製法を取り入れたデニム生地は、EVISU(エヴィス)ならではの個性を際立たせています。
また、時代とともに進化しながらも、ブランドのアイデンティティを守り続けているEVISU(エヴィス)は、ストリートファッションからハイエンドなスタイルまで、幅広い層に支持されています。
2020年代に入ってからは、Y2Kファッションの流行とともにバギージーンズやヴィンテージ風のデザインが再評価され、改めて注目を集めています。
この記事では、EVISU(エヴィス)のデザインの特徴とスタイルについて、ブランドの歴史やシルエットのバリエーション、経年変化の魅力などを詳しくご紹介します。
目次
ブランド「EVISU(エヴィス)」の起源と歴史
EVISU(エヴィス)は、1991年に大阪で創業された日本のデニムブランドです。
創業者である山根英彦氏は、ヴィンテージデニムへの深いこだわりを持ち、高品質なジーンズの製造を追求していました。
EVISU(エヴィス)のジーンズは、バックポケットに描かれた特徴的なカモメマークと、伝統的な製法を重視したデニム作りで、多くのデニム愛好家やファッション業界から高い評価を受けています。
EVISU(エヴィス)の創業背景
創業者・山根英彦氏のデニムへの情熱
EVISU(エヴィス)の創業者である山根英彦氏は、もともとヴィンテージデニムの愛好家であり、デニム作りに対して非常に強いこだわりを持っていました。
彼は、かつてのアメリカ製デニムが持つ耐久性や風合いを復活させたいという思いから、自身のブランドを立ち上げることを決意します。
EVISU(エヴィス)の名前の由来は、日本の七福神の一柱である「恵比寿(えびす)」に由来しています。
恵比寿は商売繁盛や豊漁の神とされており、山根氏がブランドを立ち上げる際に、「成功を祈願する意味」を込めてこの名前を選びました。
当初は「Evis」と名付けられましたが、後に現在の「EVISU」と表記を変更しています。
EVISU(エヴィス)の象徴であるカモメマーク
EVISU(エヴィス)の最大の特徴といえば、ジーンズのバックポケットに描かれるカモメマークです。
このデザインは、山根氏が1991年の創業当初に考案したもので、ブランドの象徴となりました。
カモメマークの誕生
ブランド設立当初、EVISU(エヴィス)のジーンズはすべてハンドメイドで作られており、山根氏自身がペンキで一つひとつカモメマークを描いていました。
このマークは、アメリカのヴィンテージデニムに影響を受けながらも、EVISU(エヴィス)独自の個性を持たせるために考案されました。
現在では、カモメマークはEVISU(エヴィス)のアイコンとして定着し、ブランドの認知度を大きく向上させる要因となっています。
1990年代から2000年代の海外進出
日本国内での成功
EVISU(エヴィス)は、日本国内で高い人気を獲得しました。
特に1990年代のアメカジブームにより、デニムファッションに注目が集まる中、EVISU(エヴィス)のこだわり抜かれたデニムは、多くのファッション愛好家に支持されました。
また、日本国内のストリートファッションやセレクトショップでも取り扱われるようになり、デニムブランドとしての地位を確立しました。
海外市場への進出
EVISU(エヴィス)の知名度が日本国内で高まるにつれ、海外市場への進出も本格化しました。
特にヨーロッパやアメリカ市場での展開が加速し、多くのセレブリティやアーティストがEVISU(エヴィス)のジーンズを着用するようになります。
海外での主な支持層
・イギリスやイタリアの高級デニム市場
・アメリカのヒップホップシーン
・香港や中国などのアジア市場
特に、デビッド・ベッカムやヒップホップ界のジェイ・ZなどがEVISU(エヴィス)のジーンズを着用したことで、ブランドの知名度は世界的に急上昇しました。
2000年代以降の進化とブランドの現在
多様なアイテム展開
EVISU(エヴィス)は、2000年代以降、ジーンズ以外のアイテム展開にも力を入れ始めました。
これまでのクラシックなデニムスタイルを継承しながらも、以下のようなアイテムが登場しています。
・スウェットシャツ
・デニムジャケット
・キャップやバッグなどのアクセサリー
・テーラードジャケット
これにより、従来のデニム愛好家だけでなく、幅広い層のファッション好きからも支持を得るようになりました。
現在のEVISU(エヴィス)の展開
近年では、EVISU(エヴィス)はデジタルマーケティングにも力を入れ、公式オンラインストアやSNSを活用してブランドの発信を行っています。
また、中国市場においても人気が高まっており、多くのセレブリティやインフルエンサーがEVISU(エヴィス)のアイテムを着用することで、若年層のファン層が拡大しています。
EVISU(エヴィス)の今後の展望
EVISU(エヴィス)は、創業当時からの高品質なデニムへのこだわりを貫きつつ、時代に合わせたデザインやビジネス戦略を展開しています。
これからも、日本国内だけでなく、海外市場でもさらなる成長が期待されています。
EVISU(エヴィス)の歴史は、単なるデニムブランドの成功物語ではなく、「職人技と独創性が融合した、日本発のファッションブランド」として、世界中のファッションシーンに影響を与え続ける存在であり続けるでしょう。
「EVISU(エヴィス)」の創業者 山根英彦
EVISU(エヴィス)の創業者、山根英彦氏は、日本のデニム業界に革新をもたらした人物として知られています。
彼の独自の視点と情熱は、EVISU(エヴィス)を世界的なブランドへと成長させました。
山根英彦氏の経歴とデニムへの情熱
山根氏は、1959年12月31日に生まれました。
彼は、ヴィンテージジーンズへの深い愛情と情熱を持ち、1991年に大阪でEVISU(エヴィス)を創業しました。
ブランド名は、商売繁盛の神「恵比寿(えびす)」に由来し、リーバイス(Levi's)から頭文字の「L」を取って「Evis」と名付けられ、後に「Evisu」と表記を変更しました。
EVISU(エヴィス)の創設とブランドの特徴
EVISU(エヴィス)は、ヴィンテージジーンズの復刻を目指し、高品質な日本製ジーンズを提供することを理念としています。
特に、バックポケットに描かれるカモメマークは、ブランドの象徴として広く知られています。
このマークは、山根氏自身が手描きで施しており、独特の風合いと個性をジーンズに与えています。
また、EVISU(エヴィス)は、伝統的な製法を重視し、旧式の織機を使用してデニム生地を製造しています。
これにより、独特の風合いや耐久性を持つジーンズを生み出しています。
さらに、細部にまでこだわったディテールや、高品質な素材の選定など、徹底した品質管理を行っています。
海外展開と世界的な評価
1990年代半ば、EVISU(エヴィス)は海外展開を開始し、ヨーロッパやアメリカで注目を集めました。
特に、デビッド・ベッカムやジェイ・Zなどの有名人がEVISU(エヴィス)のジーンズを着用したことで、世界的な知名度が高まりました。
1997年にはイタリアや中国でライセンス生産を開始し、2004年にはパリ、2005年にはロンドンに直営店を開設するなど、国際的なブランドへと成長しました。
これにより、EVISU(エヴィス)は世界中のデニム愛好家から支持を受けるブランドとなりました。
山根英彦氏の現在と今後の展望
2021年9月、山根氏はエヴィスジャパン株式会社の代表取締役を退任し、後任には山根昭彦氏が就任しました。
退任後、山根氏は自身の趣味である釣りやゴルフ、喫茶店の経営など、多彩な活動を展開しています。
特に、滋賀県大津市の琵琶湖畔に「ドウラクキッサヤマネコビワコ」という喫茶店を開業し、自ら厳選したコーヒー豆を使用した一杯を提供しています。
店内には、山根氏が長年集めてきたヴィンテージの釣り具が展示されており、訪れる人々にとって特別な空間となっています。
山根英彦氏の情熱と革新性は、EVISU(エヴィス)を世界的なデニムブランドへと導きました。
彼の歩みは、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。
さらに、山根氏は自身のInstagramアカウント(@yamane_japanese_denims)を通じて、日々の活動や新しいプロジェクトについて発信しています。
これにより、ファンやフォロワーは彼の最新の情報を直接得ることができます。
山根英彦氏のこれまでの功績と現在の活動は、デニム業界のみならず、多方面で注目を集めています。
彼の独自の視点と情熱は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。
EVISU(エヴィス)の創業者としての山根英彦氏の歩みは、デニム業界における革新と情熱の象徴であり、その影響は今後も続くと考えられます。
彼の独自の視点と情熱は、EVISU(エヴィス)を世界的なブランドへと成長させました。
山根英彦氏の情熱と革新性は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。
EVISU(エヴィス)のデザインの特徴とスタイル
EVISU(エヴィス)は、その独特なデザインと高品質なデニム製品で世界的に知られる日本のブランドです。
EVISU(エヴィス)のデザインの特徴とスタイルについて、さらに深く掘り下げて解説します。
ブランドの象徴:カモメマークとその由来
EVISU(エヴィス)のジーンズは、バックポケットに描かれた白いカモメ状のアーチが特徴的です。
このデザインは、創業者の山根英彦氏が手描きで施していたもので、ブランドの象徴として広く認知されています。
カモメマークは、海と密接な関係を持つ日本の文化や、商売繁盛の神「恵比寿(えびす)」に由来しています。
このシンボルは、EVISU(エヴィス)の製品に独特のアイデンティティを与え、他のデニムブランドとの差別化を図っています。
デニムの種類と製法へのこだわり
EVISU(エヴィス)は、伝統的な製法と高品質な素材にこだわりを持っています。
特に、旧式の織機を使用してデニム生地を製造することで、独特の風合いや耐久性を持つジーンズを生み出しています。
また、デニムの種類として、未防縮加工デニム(No.1)と防縮加工済デニム(No.2)の2種類を提供しており、それぞれに異なる特徴があります。
- 未防縮加工デニム(No.1):縮みやねじれが生じやすいものの、独特の風合いや経年変化を楽しむことができます。軽量で、体型にフィットしやすいのも特徴です。
- 防縮加工済デニム(No.2):縮みやねじれが抑えられ、本来のシルエットを保ちやすいデニムです。扱いやすく、デニム初心者にもおすすめされています。
これらのデニムを使用したジーンズは、シルエットやスタイルのバリエーションが豊富で、ストレートやバギーフィットなど、多彩なラインナップが揃っています。
経年変化と色落ちの美しさ
EVISU(エヴィス)のデニム製品は、経年変化による色落ちや風合いの変化が魅力の一つです。
長期間の着用により、独自の色落ちパターンが生まれ、世界に一つだけのジーンズに育て上げることができます。
特に、未防縮加工デニム(No.1)を使用したジーンズは、穿き込むことで独特の色落ちやアタリが生まれ、ユーザーごとの個性を反映した一本に仕上がります。
このような経年変化を楽しむことができるのも、EVISU(エヴィス)のデニム製品の大きな魅力です。
現代的なスタイルへの進化と多様なコレクション
伝統的なデザインを守りつつ、EVISU(エヴィス)は現代のファッションシーンにも適応しています。
例えば、Y2K(2000年代)ムードを取り入れたカプセルコレクション「カプセル ゼロ」では、バーシティジャケットやバギーフィットジーンズなど、ヴィンテージのワークウェアやカジュアルな学生ファッションからインスパイアされたデザインが特徴です。
また、東京・表参道に新たにオープンした店舗では、3フロアにわたって異なるコンセプトのコレクションを展開しています。
1階には、アクセントカラーや日本を象徴するグラフィックが特徴の「エヴァ―グリーン(EVERGREEN)」、2階にはモノクロをベースに差し色をプラスした「エヴィスクロ(EVISUKURO)」、3階にはコラボレーション商品の展示空間やプライベートシアターを備えたラウンジエリアを設けています。
このように、EVISU(エヴィス)は伝統と革新を融合させ、多様なデザインとスタイルを提供し続けています。その独自性と品質へのこだわりは、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。
まとめ:EVISU(エヴィス) ブランドリリース
EVISU(エヴィス)は、独自のデザインと高品質なデニムを武器に、国内外で高い評価を受け続けているブランドです。
バックポケットに描かれるカモメマークをはじめ、未防縮加工デニム(No.1)による美しい経年変化や、現代のトレンドを取り入れた多彩なコレクションなど、EVISU(エヴィス)ならではのこだわりが随所に見られます。
また、近年ではY2Kムードの再燃とともに、バギーフィットやヴィンテージスタイルのアイテムが改めて注目されており、EVISU(エヴィス)は過去の遺産を活かしながらも、進化を続けるブランドとしてさらなる成長を遂げています。
伝統と革新を融合させ、デニムの魅力を追求し続けるEVISU(エヴィス)。そのスタイルとデザインは、これからも多くのファッション愛好家を魅了し続けることでしょう。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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