近所のコンビニやカフェ、公園への散歩など、ちょっとした外出時に「何を着ようか」と悩んだ経験はありませんか?
自宅でのリラックスタイムをそのままに、外に出てもだらしなく見えず、快適さとおしゃれを両立できる――そんな理想を叶えるのが「ワンマイルウェア」です。
特に近年は在宅勤務やライフスタイルの変化により、日常に自然と馴染むこのスタイルが注目を集めています。
この記事では、メンズワンマイルウェアの基本からおすすめアイテム、季節ごとのコーディネート例、おしゃれに見せるためのコツまでを詳しくご紹介します。
目次
ワンマイルウェアとは?
ワンマイルウェアとは、自宅から約1マイル(1.6km)圏内の近所への外出に適した服装を指します。
元々は英語の“One-mile wear”が由来で、「ちょっとした外出でも気を抜かない、けれど気張りすぎない服装」として、近年注目を集めているファッションカテゴリーの一つです。
コンビニへの買い物や近くのカフェでのテイクアウト、子どもの送り迎え、ご近所との立ち話など、ちょっとした日常シーンで活躍するスタイルがこの“ワンマイルウェア”に該当します。
特に近年では、在宅勤務やリモートワークの浸透により「部屋着のままでも外に出られる」「自宅でも気分が上がる服装」が求められるようになりました。
そうしたライフスタイルの変化もあり、ワンマイルウェアという概念は一過性の流行ではなく、多くの人の生活に根付いた新しい“日常服”のスタイルとして定着しつつあります。
ワンマイルウェアの大きな特徴は、リラックス感と実用性、そして“ちょっとした外出”でもだらしなく見えない程度のファッション性を兼ね備えている点です。
たとえば、スウェット素材でもルーズすぎず、清潔感のあるカットやカラーを選ぶことで「部屋着感」が軽減され、近所への外出もおしゃれに見せることができます。
逆に言えば、派手すぎるアイテムや過度なフォーマルスタイルはワンマイルウェアとしては不向きです。
あくまで「快適さを保ちつつ、生活感をおしゃれにカバーすること」が重要なポイントとなります。
メンズワンマイルウェアの魅力
「楽だけどだらしなく見えない」絶妙なバランス
メンズのワンマイルウェアが支持される理由のひとつは、“楽なのにだらしなく見えない”という絶妙なバランスにあります。
ストレスのない着心地や動きやすさといった要素を重視しながらも、外に出ても恥ずかしくない、むしろ「ちょっとおしゃれ」に見えることが求められています。
例えば、ゆったりとしたスウェットやイージーパンツに、シンプルなロングスリーブTシャツやニット、落ち着いたカラーのアウターを合わせることで、自然体で清潔感のある装いが完成します。
部屋着感を出さないためには、サイズ感や素材感にこだわることが重要で、適度なフィット感や高品質なコットン素材を選ぶことで“見た目にも気を使っている”印象を与えることができます。
日常のあらゆるシーンに対応できる汎用性
ワンマイルウェアは、その高い汎用性も魅力のひとつです。
コンビニへの買い物や近所のカフェでのひと息、公園での散歩、子どもの保育園や幼稚園の送り迎えといった、ちょっとした外出にちょうどいい服装として活躍します。
それでいて、座ったり立ったり、しゃがんだりといった日常の動作もスムーズにこなせるので、機能性の面でも非常に優れています。
ファッションアイテムとしても成立するほどのデザイン性を持つアイテムが増えており、ワンマイルウェアで外出することに抵抗感がない、むしろ「さりげないおしゃれ」を楽しむ人が増えています。
ライフスタイルの変化がもたらした新しい日常着
コロナ禍以降、在宅勤務やテレワークが急速に広がり、家で過ごす時間が格段に長くなりました。
その結果、「部屋着のままでは気が抜けるが、外出着に着替えるのは面倒」と感じる人が多くなり、快適さと身だしなみを両立できるワンマイルウェアが注目を集めるようになりました。
また、SNSでのセルフィーやオンライン会議の普及も、「見た目にも配慮した日常着」への意識を高めています。
今では、ワンマイルウェアというスタイルは一時的なトレンドではなく、現代の生活様式に深く根付いた定番スタイルへと進化しています。
こうした背景を踏まえると、ワンマイルウェアは単なる「外出着と部屋着の中間」ではなく、“日常に寄り添う新しいスタンダード”として、今後ますます注目される存在になるといえるでしょう。
ワンマイルウェアにおすすめのアイテム
ワンマイルウェアの基本は、“気負わず着られること”と“ラフになりすぎないこと”のバランスです。
ここでは、そんなスタイルを叶えるためにおすすめしたいアイテムをトップス・ボトムス・アウター・シューズ&小物に分けてご紹介します。
トップス編|パーカーやスウェットは王道の定番
ワンマイルウェアのトップスとして定番なのが、パーカーやスウェット、そしてTシャツです。
特にスウェットは動きやすさと適度なカジュアル感があり、外出時にも部屋着感が出にくい優秀なアイテムです。
無地はもちろん、控えめなロゴ入りデザインも人気で、着こなしにさりげない個性を加えることができます。
また、ジップアップのフーディーやトレーナーは脱ぎ着しやすく、気温差がある時期にも重宝されます。
ビッグシルエットのアイテムは体のラインを拾わず、抜け感のあるこなれた雰囲気を演出するのに最適。
リラックスしながらもスタイルアップが狙えるため、特に若い世代を中心に支持を集めています。
ボトムス編|ジョガーパンツやイージーパンツで動きやすく
ボトムスは、ジョガーパンツやスウェットパンツが定番です。
裾にリブの入ったジョガーパンツは、動きやすさと足元のすっきり感を両立できるため、街歩きにも最適です。
スウェットパンツも柔らかな肌触りで快適な穿き心地ながら、シルエットにこだわることで“外出着”として成立します。
イージーパンツはウエストゴム仕様で着脱が楽なうえ、落ち感のある素材を選べば大人っぽい印象に。
最近では、デニム風のスウェット素材や、ストレッチ性の高い機能素材を使用したモデルも人気を集めており、シンプルながらも品のある仕上がりが魅力です。
アウター編|軽量で羽織りやすいアイテムが活躍
季節の変わり目や肌寒い日には、軽く羽織れるアウターもワンマイルウェアに欠かせません。
カーディガンはニット素材だけでなく、スウェットやフリース素材も人気で、柔らかい印象を与えつつ防寒性も確保できます。
ナイロンパーカや軽量ジャケットは、急な天候の変化にも対応でき、コンパクトに持ち運べるのが利点です。
機能性だけでなく、配色やシルエットにこだわったモデルが多く展開されており、“近所スタイル”にさりげないアクセントを加えてくれます。
シューズ・小物編|足元と小物でセンスを光らせる
ワンマイルウェアにおいては、靴や小物も意外と重要なポイントです。
足元には、脱ぎ履きしやすく見た目もスマートなスリッポンやサンダル、軽量スニーカーがぴったりです。
機能性だけでなく、カラーや素材で季節感を出すことで、コーディネート全体の完成度が一気に高まります。
また、キャップやトートバッグといった小物類も、ワンマイルコーデに程よい個性を与えてくれる存在です。
特にキャンバス地のバッグやナイロン製のサコッシュは軽量かつ実用的で、近所の買い物やカフェタイムにぴったりのアイテムとして人気を集めています。
全体として、着心地のよさと機能性をベースにしながらも、さりげないデザイン性をプラスすることで、ワンマイルウェアは“見られても恥ずかしくない日常着”として成立します。
トータルでバランスよく選ぶことが、ワンランク上の着こなしを実現する鍵となるでしょう。
季節別コーディネート例
ワンマイルウェアは、季節に応じてアイテムや素材を上手に選ぶことで、快適性とおしゃれさを両立できます。
ここでは、春・秋、夏、冬それぞれの季節に合った代表的なコーディネート例をご紹介します。
春・秋編|軽めのアウターで温度調整もスマートに
春や秋は、朝晩と日中で気温差があるため、調節しやすい軽めのアウターを取り入れるのがポイントです。
たとえば、ナイロン素材の薄手パーカやシャツジャケットを羽織り、ボトムスにはジョガーパンツ、足元には軽快なスニーカーを合わせると、シンプルながらもバランスの良いコーディネートが完成します。
カラーはベーシックなグレーやネイビーをベースに、アウターでアクセントカラーを取り入れると、メリハリのある着こなしになります。
春ならライトグリーンやサックスブルー、秋ならカーキやブラウンなど、季節感のある色選びを意識するのもおしゃれのポイントです。
夏編|通気性と快適さを重視したリラックススタイル
夏はとにかく快適さが優先される季節。
そこでおすすめなのが、ビッグシルエットのTシャツにショートパンツを合わせた、風通しの良いコーディネートです。
トップスは吸汗速乾性のある機能素材や、オーガニックコットンなど肌触りの良いものを選ぶと、暑さの中でも快適に過ごせます。
ショートパンツはナイロン系やストレッチ素材のものを選べば動きやすく、サンダルやスポーツスライドといった軽量の履物と合わせることで、涼しげかつ都会的な印象に仕上がります。
帽子やサングラスなどの小物を取り入れると、実用性とファッション性を兼ね備えた夏のワンマイルコーデが完成します。
冬編|保温性を重視しつつ軽快さを忘れない防寒コーデ
寒さが厳しい冬の季節には、しっかりとした防寒対策が求められます。
ワンマイルウェアとしては、上下セットのスウェットに中綿ベストやフリースジャケットを重ねるスタイルがおすすめです。
インナーにはヒートテックなどの機能性下着を忍ばせれば、防寒性を高めつつ着膨れも防げます。
足元には防寒対応のスニーカーやボア付きシューズを選ぶことで、快適さと見た目のバランスをキープできます。
また、色使いはブラックやグレーを中心に、モノトーンで統一することで大人っぽく洗練された印象に仕上がります。
ニットキャップやマフラーといった小物をプラスすれば、防寒性とおしゃれ感を両立できます。
季節ごとに適したアイテムを選ぶことで、ワンマイルウェアは一年を通して快適かつおしゃれに楽しむことが可能です。
天候や気温に合わせた素材選びやアイテムの重ね方が、洗練された“ちょい外出”スタイルをつくる鍵となります。
ワンマイルウェアをおしゃれに見せるコツ
ワンマイルウェアは「ちょっとそこまで」の外出着である一方、気を抜くと部屋着のように見えてしまう可能性もあります。
そのため、スタイルに差をつけるには、いくつかのコツを意識して取り入れることが重要です。
ここでは、日常使いのワンマイルウェアをおしゃれに見せるためのポイントを3つご紹介します。
色使いの統一感で“こなれ感”を演出
ワンマイルウェアにおいて色の使い方は非常に重要です。
たとえば、トップス・ボトムス・シューズのカラーを3色以内に抑えることで、全体の印象がすっきりまとまり、コーディネートの完成度がぐっと上がります。
モノトーンやアースカラーをベースに、1点だけアクセントカラーを取り入れると、落ち着いた中にも遊び心のあるスタイルになります。
特にパーカーやスウェットなど、カジュアル感が強いアイテムを使う場合は、色のトーンを揃えるだけでも部屋着感を払拭し、“あえてのスタイル”として成立します。
上下を同系色でまとめるワントーンコーデもおすすめで、統一感と洗練された雰囲気を同時に演出できます。
シルエットのメリハリがスタイルを引き締める
アイテムのシルエット選びも、おしゃれに見せるための重要なポイントです。
トップスとボトムスのどちらか一方をゆったりめにし、もう一方はややタイトめにする「メリハリシルエット」を意識することで、全体のバランスが整い、洗練された印象を与えることができます。
たとえば、ビッグシルエットのTシャツには細身のジョガーパンツを、逆にリラックス感のあるイージーパンツにはややコンパクトなパーカーやジャケットを合わせるなど、“ゆる×細”の黄金比を意識することがポイントです。
全体的にルーズすぎると野暮ったく見えてしまうので、どこかに締まりを持たせるよう心がけましょう。
清潔感の維持が“おしゃれ”の最低条件
どんなにデザイン性の高いアイテムを身に着けていても、シワが目立つTシャツや伸びきったパンツ、汚れたシューズでは印象が台無しです。
ワンマイルウェアはあくまで日常着であるからこそ、常に清潔感を保つことが大前提。
着古したアイテムを使う場合でも、アイロンがけや毛玉取りなど、細かなケアを怠らないことが重要です。
また、洗濯によってヨレが出てきたスウェットや、色褪せたTシャツなどは思い切って買い替えるのも一つの手。
ワンマイルウェアだからこそ、日々の丁寧なメンテナンスがスタイルの完成度を大きく左右します。
おしゃれに見えるワンマイルウェアとは、決して高価な服を着ることではなく、“ちょっとした気配り”の積み重ねに他なりません。
色使い、シルエット、清潔感。この3つを意識するだけで、普段着が一気に洗練された日常スタイルへと変化します。
まとめ:ワンマイルウェアは現代のライフスタイルに合った“新しい日常着”
ワンマイルウェアは、ただの部屋着でも外出着でもない、現代のライフスタイルに寄り添った“新しい日常着”です。
リラックス感ときちんと感を両立し、日常のちょっとした外出でも自分らしさを表現できるのが最大の魅力といえるでしょう。
季節に応じたアイテム選びや、色使い・シルエット・清潔感といった細かなポイントを押さえることで、ワンマイルウェアは格段におしゃれなスタイルへと進化します。
特別なファッションセンスがなくても、基本を意識するだけで「ちょっとそこまで」が“こなれた印象”に変わります。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、自分に合ったワンマイルウェアを取り入れて、快適でおしゃれな日常を楽しんでみてください。
PROFILE

- メンズファッション専門WEBライター
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
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