季節が変わるごとに、コーディネートの主役となるメンズコートの選び方も変わってきます。
春は軽やかで着回しの効くトレンチコートやステンカラーコート、秋はエレガントなチェスターコートやカジュアルなダッフルコート、冬には防寒性抜群のダウンコートやピーコートといった具合に、それぞれの季節に合ったコートを選ぶことで、見た目も機能性もアップさせることができます。
しかし、コート選びだけでなく、インナーやアクセサリー、シューズとの組み合わせも、スタイリングを完成させるために重要なポイントです。
この記事では、季節ごとにおすすめのメンズコートの選び方と着こなしのポイントを詳しくご紹介します。
各季節に合わせたコートの種類や、それぞれのコーディネートのヒントも解説していきますので、ぜひ最後までお楽しみください。
目次
メンズコートの重要性とコーディネートにおけるコートの選び方
メンズファッションにおいて、コートは冬のアウターの中でも最も重要なアイテムの一つです。
コートは単に寒さを防ぐだけでなく、全体のスタイルを引き立てる役割も果たします。
特に、日本の冬は寒さが厳しいため、ファッションと実用性を兼ね備えたコートの選び方が重要になります。
この記事では、トレンドに合わせた「メンズのコートを使ったコーディネート」を紹介し、シーン別におすすめのスタイルを解説していきます。
コートの選び方のポイント
コートを選ぶ際には、以下のポイントを押さえておくと失敗がありません。
- スタイルとシルエットの選定
コートの種類は多岐にわたりますが、選ぶ際にはまずシルエットとスタイルを決めることが重要です。例えば、ビジネスシーンであればチェスターコートやステンカラーコートのようなすっきりとしたデザインが好まれます。一方、カジュアルな日常使いにはダッフルコートやモッズコートなどが適しています。 - 素材の選択
コートの素材もスタイルを左右する大きな要素です。ウール素材のコートは保温性が高く、特に寒い冬に最適です。ダウンコートは軽量で保温性に優れており、アウトドアからタウンユースまで幅広く活用できます。また、トレンチコートなどのコットン素材は秋や春先の気候に適しており、ライナー付きのものを選べば冬にも対応可能です。 - コーディネートの幅を広げるデザイン性
コートを選ぶ際には、コーディネートの幅を広げられるようなデザインを選ぶこともポイントです。シンプルなデザインのコートは、カジュアルからフォーマルまで幅広く対応できるため、コーディネートのバリエーションを増やすことができます。また、カラーもブラックやネイビーなどの定番色を選ぶことで、着回しの効率が向上します。
トレンドと定番のバランス
近年のメンズコートのトレンドには、エレガントなスタイルを強調するチェスターコートやステンカラーコートの他、アウトドア要素を取り入れたダウンコートやモッズコートも人気があります。
これらのアイテムは、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで使えるため、持っていると便利です。
この記事では、これらのポイントを押さえながら、メンズのコートを使ったおすすめのコーディネートをシーン別に詳しく紹介していきます。
どのようなシーンにもマッチするスタイルを提案し、自分らしい着こなしを見つける手助けをします。
コートの種類と特徴
メンズファッションにおいて、コートは季節を問わず重要なアイテムです。
ここでは、特に人気のあるコートの種類とその特徴について詳しく解説します。
トレンチコート
特徴: トレンチコートは、元々は英国軍の防水型軍用コートとして使用されていました。
特徴的なデザインには、ダブルブレストのフロント、ベルト付きのウエスト、エポーレット、フラップ付きのポケットなどが含まれます。
近年は、クラシックなデザインに加えて、モダンなカットやカラーも登場しており、幅広いスタイルに対応可能です。
素材とシルエット: トレンチコートの素材には、コットンギャバジンやウール、ライナー付きのものまでさまざまです。
春や秋には軽量なコットン素材が、冬にはウールやライナー付きの厚手素材が選ばれます。
シルエットは一般的にスリムフィットで、スタイルアップ効果があります。
コーディネート例: フォーマルなビジネスシーンからカジュアルな日常使いまで、トレンチコートは幅広いコーディネートにマッチします。
例えば、スーツの上に羽織ってビジネスシーンに使う他、デニムやチノパンと合わせてカジュアルダウンすることも可能です。
チェスターコート
特徴: チェスターコートは、ビジネスシーンに最適なコートとして知られています。
テーラードジャケットのような深めの襟と長い丈感が特徴で、スッキリとしたシルエットを作り出します。
もともとはイギリスで誕生したデザインで、クラシックな雰囲気が魅力です。
素材とシルエット: 主にウール素材が使用され、冬場の寒さをしのぐには最適です。
ボディラインを美しく見せるフィット感のあるシルエットが多く、シンプルながらもエレガントな印象を与えます。
コーディネート例: チェスターコートは、シャツやニットの上に着用し、スラックスやタイトなデニムと合わせることで、ビジネスカジュアルにも対応可能です。
特に、ダークカラーのチェスターコートはフォーマルな印象を強調します。
ダッフルコート
特徴: ダッフルコートは、ベルギーの漁師が使っていた防寒着が起源で、イギリスの海軍でも使用されていました。
特徴的なのは「トグル」と呼ばれる留め具で、手袋をしたままでも簡単に開閉できる点が便利です。
素材とシルエット: メルトンウールなどの厚手の素材が使われることが多く、寒冷な気候に適しています。
カジュアルなスタイルにマッチするルーズなシルエットが一般的で、厚手のニットやスウェットとの相性も抜群です。
コーディネート例: カジュアルなスタイルにぴったりのダッフルコートは、デニムパンツやチノパンと合わせてリラックスした雰囲気を作り出せます。スニーカーやブーツとの相性も良く、幅広いスタイリングに対応可能です。
ダウンコート
特徴: ダウンコートは、保温性に優れた水鳥の羽毛を用いたアウターです。
軽量でありながら優れた保温性を誇り、真冬の寒さ対策として最適です。
最近では、人工繊維を使用した中綿コートも「ダウンコート」として扱われることがあり、手入れがしやすくなっています。
素材とシルエット: ダウンの他、ポリエステルやコットンなどの中綿を使用したタイプもあり、それぞれに特徴があります。
フィット感のあるスタイリッシュなものから、ボリューミーなシルエットのものまで多様なデザインが存在します。
コーディネート例: スポーティなダウンコートは、スウェットパンツやジョガーパンツと合わせてアスレジャースタイルに最適です。
また、スタイリッシュなダウンコートを選ぶことで、デニムやチノパンと組み合わせてタウンユースにも使用できます。
ステンカラーコート
特徴: ステンカラーコートは、トレンチコートから派生したレインコートの一種で、立て襟のデザインが特徴です。
シンプルでトレンドに流されないベーシックなアイテムで、ビジネスシーンからプライベートまで幅広く活用できます。
素材とシルエット: コットンやウール素材が主流で、特に寒い季節にはウール素材が選ばれます。
丈はミドルからロングまで様々で、スタイリッシュなシルエットが特徴です。
コーディネート例: カジュアルな普段着にも、ビジネスシーンにも合わせやすいステンカラーコート。
シャツやスラックスと合わせてフォーマルに着こなすのもよし、ジーンズとスニーカーでカジュアルにまとめるのもおすすめです。
これらのコートの種類と特徴を理解することで、さまざまなシーンに合わせたスタイリングが可能となり、冬のファッションをより楽しむことができます。
シーン別コーディネート例
メンズコートを使ったコーディネートは、シーンに応じて適切なスタイルを選ぶことが大切です。
以下では、ビジネスシーン、カジュアルシーン、デートや特別な日、アウトドア・レジャーシーンの4つのシーン別におすすめのコーディネートを紹介します。
ビジネスシーン
おすすめコート: チェスターコート、ステンカラーコート
ビジネスシーンでは、シンプルで洗練されたデザインのコートが求められます。
チェスターコートはテーラードジャケットのようなシルエットで、スーツの上に羽織るだけでスタイル全体を引き締めてくれます。
カラーはネイビーやブラックなどの落ち着いた色がおすすめです。
また、ステンカラーコートは隠しボタンでシンプルなデザインが特徴で、スーツスタイルにぴったりです。
柔らかいウール素材のものを選ぶと冬でも暖かく、見た目も上品です。
カジュアルシーン
おすすめコート: ダッフルコート、モッズコート
カジュアルな場面では、リラックス感のあるデザインのコートが活躍します。
ダッフルコートはトグルと呼ばれる独特の留め具が特徴で、厚手のメルトンウール素材で暖かさも抜群です。
ジーンズやチノパンと合わせてカジュアルな印象を演出できます。
モッズコートはミリタリールーツのデザインで、カジュアルながらも男性らしいスタイルが特徴です。
パーカーやスウェットパンツと合わせて、アーバンカジュアルなスタイルを楽しむことができます。
デートや特別な日
おすすめコート: トレンチコート、ピーコート
デートや特別な日には、少しエレガントなコーディネートが効果的です。
トレンチコートは、シンプルでありながらも洗練されたデザインで、デニムやチノパンと合わせると、スマートカジュアルなスタイルが完成します。
また、ピーコートはダブルブレスト仕様でフォーマルにもカジュアルにも対応可能。
ネイビーやグレーなどの落ち着いた色合いを選ぶと、落ち着いた雰囲気を演出できます。
アウトドア・レジャーシーン
おすすめコート: ダウンコート、キルティングコート
アウトドアやレジャーシーンでは、防寒性と動きやすさが求められます。
ダウンコートは軽量で保温性に優れており、真冬の寒さをしのぐのに最適です。
アウトドアブランドのものを選べば、防風・防水機能が備わっており、実用性も高まります。
また、キルティングコートは保温性が高く、軽いので動きやすいのが特徴です。
カラーや素材のバリエーションも豊富なので、シーンに合わせたコーディネートが可能です。
これらのコートとコーディネートを参考にすることで、さまざまなシーンに応じたスタイリングが楽しめます。
シーン別に適切なアイテムを選ぶことで、ファッションの幅を広げることができます。
コートに合わせるアイテムの選び方
メンズのコートをおしゃれに着こなすためには、コート自体の選び方だけでなく、それに合わせるアクセサリーやシューズ、バッグなどの小物選びも非常に重要です。
ここでは、コートの種類に合わせたアイテム選びのポイントを具体的に紹介します。
アクセサリーの選び方
コートに合わせるアクセサリーは、シンプルで洗練されたデザインのものがベストです。
例えば、シルバーのバングルやリングは、シンプルながらもモダンなスタイルを演出できます。
特に、オーバーサイズのシャツやシンプルなモノトーンのコーディネートには、無駄な装飾を避け、アクセサリーそのものの魅力を引き立たせるようにすると良いです。
また、イヤーカフなどのシンプルなアイテムも、都会的な着こなしにぴったりです。
シューズの選び方
コートの種類やスタイルに合わせて、シューズ選びも重要です。
ビジネスシーンに合わせるチェスターコートやステンカラーコートには、レザーのビジネスシューズやブーツが定番です。
シンプルな黒やブラウンの革靴が、全体のスタイリングを引き締めてくれます。
一方、ダウンコートやモッズコートなどのカジュアルなコートには、スニーカーやレザーのカジュアルシューズを合わせると、バランスの取れたスタイリングになります。
バッグの選び方
コートのスタイルに合ったバッグを選ぶことも、全体のコーディネートを引き立てるポイントです。
ビジネスコートにはレザーブリーフケースやトートバッグが定番ですが、最近ではミニマルなバックパックやショルダーバッグも人気があります。
カジュアルコートには、キャンバスバッグやスリングバッグなど、リラックスした雰囲気を持つアイテムを選ぶと良いでしょう。
その他のアイテムの選び方
ストールやマフラーもコートに合わせるアイテムとして重要です。
例えば、チェスターコートやトレンチコートには、ウール素材の無地のマフラーを選ぶと、エレガントなスタイルが完成します。
ダッフルコートには、チェック柄のマフラーやカラフルなニットマフラーを合わせてカジュアル感を引き立てることができます。
このように、コートの種類やスタイリングに合わせて適切なアイテムを選ぶことで、全体のコーディネートをよりおしゃれに楽しむことができます。
季節別のコートの選び方と着こなしのポイント
メンズコートの選び方と着こなしは、季節ごとの気候やスタイリングのニーズに応じて変わります。
ここでは、春、秋、冬の各季節に適したコートの選び方とその着こなしのポイントを紹介します。
春のコート選びと着こなし
春は暖かくなり始める時期ですが、朝晩の寒暖差があるため、軽めのアウターが活躍します。
おすすめのコートは、トレンチコートとステンカラーコートです。
- トレンチコートは、軽やかなコットン素材やライナーが付いたものを選ぶと良いでしょう。トレンチコートはもともと防水性があり、雨の日にも対応できる機能性が魅力です。シンプルなシャツや薄手のセーターと合わせ、スラックスやデニムでカジュアルダウンするスタイルが人気です。
- ステンカラーコートは、ビジネススタイルにもカジュアルスタイルにも合わせやすい万能アイテム。春は、薄手でシンプルなデザインのものを選びましょう。シャツやニット、テーパードパンツと組み合わせると、上品で清潔感のあるコーディネートが完成します。
秋のコート選びと着こなし
秋は少し肌寒くなり始め、より保温性が求められます。
チェスターコートやダッフルコート、キルティングコートがおすすめです。
- チェスターコートは、Iラインのシルエットが特徴で、ビジネスやカジュアル両方で使える万能コートです。秋は、ウール素材のチェスターコートを選び、ニットやタートルネックセーター、スラックスやジーンズと合わせると、季節感を出しつつエレガントな着こなしができます。
- ダッフルコートは、カジュアルなコーディネートにぴったりです。特に、トグルボタンと厚手のメルトン素材の組み合わせが温かみを感じさせます。ニットやスウェットパンツとのレイヤードスタイルでリラックス感を持たせると良いでしょう。
- キルティングコートは、保温性が高く軽量で、秋のコーディネートに最適です。カジュアルな着こなしに合う一方で、オフィスカジュアルとしても使えるので、デニムやシャツと合わせるとバランスの取れたコーディネートが完成します。
冬のコート選びと着こなし
冬は本格的な寒さ対策が必要になるため、厚手のコートが必要です。
ダウンコートやピーコート、モッズコートが冬には特におすすめです。
- ダウンコートは、羽毛を使用したものや人工中綿を使ったものなどがあります。軽量で保温性に優れたダウンコートは、スポーティなスタイルからタウンユースまで幅広く対応可能です。ダウンコートの下には、タートルネックやセーターを重ね着し、ボトムスはジーンズやカーゴパンツでカジュアルにまとめるのが良いでしょう。
- ピーコートは、ダブルブレストのデザインが特徴で、カジュアルにもフォーマルにも対応できる汎用性の高さが魅力です。冬は厚手のウール素材を選び、ビジネススーツやセーターと合わせたスタイリングがエレガントです。
- モッズコートは、ミリタリースタイルを取り入れたアウターで、保温性と機能性を兼ね備えています。フィッシュテールのデザインが特徴で、ジーンズやチノパンと合わせてカジュアルスタイルに仕上げるのがおすすめです。
これらのコート選びと着こなしのポイントを参考に、季節に応じたスタイリングを楽しんでください。
どのシーズンでも、コートとインナーやアクセサリーの組み合わせ次第で、さまざまな印象を演出できます。
まとめ:季節やシーンに応じて活躍するメンズコートコーディネート
この記事では、春、秋、冬のそれぞれの季節に最適なメンズコートの選び方と着こなしのポイントを紹介しました。
春には軽やかなトレンチコートやステンカラーコートで爽やかなスタイリングを、秋にはチェスターコートやダッフルコートで落ち着いた雰囲気を、冬にはダウンコートやピーコートで暖かさとおしゃれさを両立する方法をお伝えしました。
季節ごとに異なるコートの特徴を理解し、シーンに合わせたアイテム選びやコーディネートの工夫をすることで、より魅力的なスタイルを楽しむことができます。
コート選びは単なる防寒対策にとどまらず、個々のファッションセンスを表現する重要な要素です。
季節に応じた適切なコートとアイテムの組み合わせを取り入れて、あなたらしいスタイリングを見つけてみてください。
ぜひ、これらのポイントを参考に、季節ごとのファッションを楽しんでください。
PROFILE
- 古着屋「BUYER'S GARMENT」を運営する元メンズアパレルデザイナー。
セレクトショップのECサイト運用担当後、WEBマーケティング業界に従事し、事業部長などのキャリアを経験。
起業後は「サーフ」「アウトドア」「スポーツ」「ストリート」などのアクティブなメンズファッションやライフスタイル情報を発信するIDEALVINCI専属ブロガーとしても活躍。「メンズ古着」「リユースファッション」などの情報も発信。
NEW CONTENTS
- ブランドリリース2024.10.06Palace Skateboardsとは?【ブランドリリース】
- ブランドリリース2024.10.06FTCとは?【ブランドリリース】
- WEARBRARY2024.10.05トラックジャケットとは?歴史や特徴、人気ブランドを解説
- WEARBRARY2024.10.04メンズグランジファッションの歴史や特徴、ブランドを解説